研究領域 | 癌幹細胞を標的とする腫瘍根絶技術の新構築 |
研究課題/領域番号 |
22130001
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
赤司 浩一 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80380385)
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研究分担者 |
後藤 典子 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10251448)
北林 一生 独立行政法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (20261175)
田中 真二 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30253420)
田賀 哲也 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (40192629)
須田 年生 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60118453)
千葉 滋 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60212049)
佐谷 秀行 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80264282)
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 癌幹細胞 / 幹細胞ニッチ / 分子標的治療 |
研究実績の概要 |
総括班では、各計画研究と公募研究の有機的連携を促すためのハブ機能に重点を置いて、領域全体の方向性確認を目的としたミーティングの開催、webページを通した情報発信に取り組んできた。 平成24年度の主な取り組みとしては、(1)中間評価のための研究実績取りまとめと自己評価、(2)領域ホームページの充実と研究成果の公開、(3)第4回総括班会議の開催(5月31日、幹細胞シンポジウム合同、淡路島)、(4)第5回総括班会議の開催(11月30日、福岡)、(5)領域内で共有可能な資源の構築などである。 中間評価では総合評価としてA評価(研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる)を頂いたが、研究項目A02(人工幹細胞システム)について更なる研究の進展を期待するとの指摘もあった。総括班会議を通して、8題の計画研究と13題の公募研究すべてについて進捗状況を評価し、特に研究項目A02との連携可能性について検討を重ね、領域全体で共有可能な資源を積極的に活用することで研究項目A02の更なる活性化を計ることを確認した。具体例としては、(1)可視化幹細胞技術(東京医科歯科大)を研究項目A02に導入すること、(2)各班員が保有する様々なマイクロアレイデータを一元管理・解析し、領域横断的に利用可能な包括的データベースを構築すること(東京大学医科学研究所)、(3)新たに開発したBRGS免疫不全マウスを班員に提供することで、共通のプラットホームをもちいた互換性の高い移植データを共有可能にすること(九州大学)、(4)タンパク質量分析および修飾解析について一元管理・解析を行うことで、データの質と汎用性を担保すること(国立がん研究センター研究所)などを確立した。このような取り組みを通して、領域全体としての質および効率の更なる向上が計られつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度中間評価において、総合評価としてA評価(研究領域の設定目的に照らして期待どおりの進展が認められる)を頂いた。
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今後の研究の推進方策 |
(1)共有可能な資源の更なる拡充に努める。 ディープシーケンサー解析(九州大・赤司)や網羅的プロテオーム解析(九州大・中山)といった新技術を共有することで、領域全体としての更なるレベルアップを計る。 (2)独自性と国際競争力を兼ね備えたシーズ開発を意識した研究を領域全体に拡大する。 骨髄性白血病幹細胞特異的抗原であるTIM-3の発見と抗TIM-3抗体療法に関する一連の研究(九州大・赤司)やCD44vを介したシスチントランスポーター活性を抑制するスルファサラジンの抗腫瘍効果に関する一連の研究(慶應大・佐谷)など、臨床応用を見据えた独自のシーズ開発に成功している。領域内から更に多くのシーズが創出されることを総括班として最大限サポートしていく。
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