研究領域 | 質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究 |
研究課題/領域番号 |
22135001
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
小松 英彦 生理学研究所, 生体情報研究系, 教授 (00153669)
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研究分担者 |
中内 茂樹 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00252320)
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キーワード | 質感科学 / 脳・神経 / 心理物理学 / コンピュータビジョン / 認知科学 |
研究概要 |
本年度は公募班員が領域に加わった。2011年6月27日~29日に淡路夢舞台国際会議場で第2回領域班会議を開き、全計画代表者による研究報告と全公募班員による研究計画の紹介と議論を行なった。また総括班員からのチュートリアル講演や分野別の分科会を行い情報交換を行った。12月5日~7日には大阪大学中之島センターで第3回領域班会議を開き、全計画代表者と公募班員による研究進捗の報告を行った。それぞれの班会議時に総括班会議を行い、領域アドバイザーにも参加いただいて研究内容や研究方針についてコメントをいただいた。また研究会を3回開催した。10月3日の研究会では、質感に関連する企業内研究者からの講演も含めて質感研究の応用に関する意見交換会を行い、産業界と本領域の交流の機会を設けた。本領域は視覚に関する質感認知研究の比率が高いが質感認知に重要な触覚の研究を促進するため、2012年2月7日の研究会では領域内の触覚関連研究者を集めて触覚質感研究動向についての情報交換を行った。3月21日開催の研究会では本領域メンバーと領域外の関連分野研究者による講演および質感計測と表示に関わる装置の見学を行った。また包括脳ワークショップで本領域が主導してシステム神経科学に関係する三つの新学術領域の合同シンポジウム「リアリティを生み出し現実世界と関わる脳の働き」を開催した。また第3回領域班会議に合わせて12月7日午後に一般公開シンポジウム「質感理解へと向かう5つの挑戦」を行い、本領域の活動内容を一般に紹介する機会を設けた。2010年度の研究活動内容をまとめたニュースレターを作成し、ホームページ上で公開した。また外部サーバーを利用して、領域内で研究関連情報の共有化を図るためのデータベースを構築した。総括班連絡会議を主にWeb会議システムを用いて10回行い、緊密に研究の状況や領域の方針について意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
総括班で緊密に連絡を取りながら、領域全体の運営を予定通り進めることができた。上述のように領域班会議を夏と冬に2回開催し、研究の進展に役立てた。データベースを構築し、領域内に公開して研究資源の共有化を進めた。また冬の班会議に合わせた一般公開シンポジウムと包括脳ワークショップに合わせたシンポジウムを行い、領域の活動を広く発信することができた。また研究会を通して外部の大学や企業の研究者と交流する機会を設けることができた。これらのことからおおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
国外の質感関係の研究者との交流を進め、研究を促進すると共に領域の活動を国際的にアピールする。分野をまたいで研究を進めることができる若手研究者の育成を推進する。質感に関係する工芸や芸術などの分野との交流を進め、研究の発展に活かすと共に研究成果を社会に還元する。
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