研究領域 | 質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究 |
研究課題/領域番号 |
22135001
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
小松 英彦 生理学研究所, 生体情報研究系, 教授 (00153669)
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研究分担者 |
中内 茂樹 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00252320)
佐藤 いまり 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 准教授 (50413927)
内川 惠二 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (00158776)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 質感科学 / 脳・神経 / 心理物理学 / コンピュータビジョン / 認知科学 |
研究実績の概要 |
2012年5月29日~31日に京都市勧業館「みやこめっせ」で第4回領域班会議を開き、全計画代表者と全公募班員による研究進捗の報告と議論を行なった。また視覚質感に関して工学と心理物理を融合して世界最先端の研究を進めているRoland Fleming博士をドイツから招聘し議論を深めた。2013年1月29日~31日には東京国際ファッションセンターで第5回領域班会議を開き、全計画代表者と公募班員による研究報告を行った。それぞれの班会議時に総括班会議を行い、領域アドバイザーにも参加いただいて研究内容や研究方針についてコメントをいただいた。また研究会を3回開催した。4月20日の研究会では一般物体認識研究の方法論を視覚質感認知研究に適用する可能性について情報交換を行い、これをきっかけに共同研究が進んだ。2013年2月21日の研究会では投影型ディスプレイの技術的側面と心理・脳研究への応用可能性について情報交換を行うと共に、これらの工学研究および視覚脳生理研究の現場の見学会を行った。また3月18日の研究集会では質感に関連する企業内研究者からの講演も含めて質感研究の応用に関する意見交換会を行い、産業界と本領域の交流の機会を設けた。また第5回領域班会議に合わせて5月29日午後に一般公開シンポジウム「美術工芸x質感脳情報学」を行い、美術および工芸分野の専門家からの講演と本領域の研究者による講演を行い、活動内容を一般に紹介すると共に本領域と関係の深い美術工芸分野との接点を探る機会を設けた。2011年度の研究活動内容をまとめたニュースレターを作成し、ホームページ上で公開し刊行した。また外部サーバーを利用した領域内の研究関連情報の共有化のためのデータベースの整備を進めた。総括班連絡会議を主にWeb会議システムを用いて9回行い、緊密に研究の状況や領域の方針について意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
総括班で緊密に連絡を取りながら、領域全体の運営を予定通り進めることができた。上述のように領域班会議や研究集会を開催し、多くの連携を含む研究の進展に役立てた。その結果質感認知に関して新しい研究成果が多数生み出され、その一部は新聞などで社会に広く報道された。また夏の班会議に合わせた一般公開シンポジウムを行い、領域の活動を広く発信することができ、また質感認知と関連する他分野の専門家と交流する機会を設けることができた。これらのことからおおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
班員間の連携特に分野を超えた協力を一層進め、異分野融合による研究の発展を促進する。そのためにネット会議システムを総括班連絡会議以外にも活用できるようにして情報交換が容易に行えるように努める。分野をまたいで研究を進めることができる若手研究者の育成を推進する。質感に関係する他の産業分野や美術工芸などの分野との交流を進め、研究の発展に活かすと共に研究成果を社会に還元する。
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