研究分担者 |
入江 一浩 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00168535)
渡邉 秀典 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00202416)
品田 哲郎 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30271513)
小林 資正 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40116033)
叶 直樹 東北大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (40317293)
岡本 隆一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50451935)
松永 茂樹 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (60183951)
井本 正哉 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60213253)
半田 宏 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (80107432)
渡辺 肇 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80212322)
佐々木 誠 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80235267)
木越 英夫 筑波大学, 数理物質科学研究科(系), 教授 (90169839)
西川 俊夫 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (90208158)
石橋 正己 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (90212927)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本学術領域研究では、公開シンポジウムにおけるポスター発表や地区ミニシンポジウムの開催などのユニークなシステムによって共同研究を強く推奨している。その結果本領域では、多くの共同研究が進行中であり、その数は総計57名の研究者の間で延べ100件を超える。 共同研究の内訳を見ると、天然物リガンドの標的決定に関する共同研究が最も多く(32件)、ビーズテクノロジーの天然物リガンドへの応用や、新規に開発された標的同定法の天然物リガンドへの適用がある。この結果を見ても、適切な機会さえあれば天然物リガンドの標的同定研究を開始したいと考える研究者が極めて多いことが分かる。班員独自の生物活性評価系を用いた合成・探索天然物リガンドの活性評価(18件)や、リガンドー標的相互作用の精密解析(18件)に関する共同研究も活発であり、各構成員が本新学術領域の趣旨を良く理解し、共同研究を進めていることが見て取れる。 本新学術領域の発足によってこのような状況を作り得たことで、標的同定の方法論整備が大幅に加速された。マックスプランク研究所のWaldmannらが、過去に標的決定が報告された生物活性リガンドを総括した総説(Angew. Chem. Int. Ed. 2013, 52, 2744)によると、標的既知の小分子リガンドはわずかに150例程度しかない。この事実は、小分子リガンドの標的同定の難しさを如実に表している。一方、本領域では、領域開始後わずか2年弱で25例以上のリガンドの標的決定が実現されつつ有り、これは長足の進歩と言える。これに加えて、本領域に参画する生物学研究者との共同研究によって、天然物リガンドの生物応用への敷居が一層低くなったことも重要な点である。
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