研究領域 | 動的・多要素な生体分子ネットワークを理解するための合成生物学の基盤構築 |
研究課題/領域番号 |
23119001
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岡本 正宏 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40211122)
|
研究期間 (年度) |
2011-07-25 – 2016-03-31
|
キーワード | システムゲノム科学 / 生物工学 / システム生物学 / マイクロ流体デバイス / 細胞分化 / ゲノム情報科学 / タンパク質工学 / システム最適化 |
研究概要 |
10月29日~10月31日に、東京で、国際シンポジウム"Emerging Hot Topics in Chem-Bio-Informatics"を開催し、その中で、公開シンポジウム"Synthetic Biology for Comprehension of Biomolecular Network"を企画し、人工遺伝子回路設計のパイオニアであるProf. T. Gardnerの招待講演とともに、本領域の計画研究代表者3名が発表した。また、同期間に、第4回領域全体会議を開催した。 11月14日~15日に、山形県鶴岡市で、「細胞を創る」研究会6.0を共催した。 平成26年3月10日~11日に、東工大で、第2回合成生物学技術セミナーを開催し、情報技術者のために、細胞培養操作、ES細胞コロニー観察、リアルタイムPCRサンプル調製などを実習させた。 また、Newsletter No.2 を刊行した。 今年度は、領域研究の中間評価を受け、本領域の具体的な3つの目標、1)細胞密度・栄養源・生産物を感知し、自ら制御を行い、物質を生産する『自律制御生産細胞』の構築、2)分化誘導補助細胞が、分化状態を感知し、目的の細胞へ分化誘導する『自律制御分化補助細胞による分化誘導システム』の構築、3)多数(10以上)の遺伝子から構成される人工代謝経路を構築し、目的の物質を生産する『人工代謝経路を用いた多段階反応を必要とする目的物質の生産』を再確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
中間評価において、「領域の設定目的に照らして概ね期待どおりの進展が認められるものの、一部、特に、情報科学との連携に遅れが認められると判断した。3分野(生物・工学・情報科学)間の共通目標の設定、さらには何を具体的な到達目標とするのかをあらかじめ提示することが望まれる。」との評価を受けた。さらに、「研究期間の後半では、合成生物学が目指す出口が明確になるような成果を得るためにも、評価系を絞って共同研究を推進するなどの工夫が望まれる。」との意見を受けた。
|
今後の研究の推進方策 |
目的の達成には今後の研究成果が重要で、3分野間で共同研究も行われ成果も出つつあるが、まだ領域内の個別共同研究の域を出ていないものも多い。デバイスの構築、データ取得、理論からのフィードバックという3分野間の連携で、これまでにない成果が得られたという具体例を示すことが望まれ、再討議した。その結果、本領域の具体的な3つの目標、1)細胞密度・栄養源・生産物を感知し、自ら制御を行い、物質を生産する『自律制御生産細胞』の構築、2)分化誘導補助細胞が、分化状態を感知し、目的の細胞へ分化誘導する『自律制御分化補助細胞による分化誘導システム』の構築、3)多数(10以上)の遺伝子から構成される人工代謝経路を構築し、目的の物質を生産する『人工代謝経路を用いた多段階反応を必要とする目的物質の生産』を再確認し、タイムスケジュールを決定した。
|