計画研究
脳の領域・機能に固有なリズムの発生機構と役割を研究することで、ヒトの高次の精神活動の仕組みを明らかにすることを目的とした。①-④の成果を挙げ、国際誌に発表した。① 認知症の早期診断とoptic flow (OF)認知: 1) ウェアラブル脳波計の開発(意匠登録)とOF認知による認知症早期診断装置の開発(特許出願)を行った、2) 軽度認知症(MCI)では、OF認知の異常から視覚背側系のみに障害があり、運転スキルの低下はOFに対する自己運動感覚の低下と相関する、3) アルツハイマー病では、fMRIで一次視覚野の刺激駆動性振動が減少する。② てんかんの海馬-聴覚連関と側方性: 内側側頭葉てんかん(mTLE)において、1) 海馬硬化があると聴覚誘発脳磁場が変化する。2) 単耳刺激による聴覚純音脳磁場と定常状態型聴覚脳磁場の誘導神経オシレーションがてんかん側方性を示唆する。③ TMSとtACSによる運動・感覚機能調節: 1) 健常人の運動誘発電位(MEP)振幅の試行毎の振幅揺らぎは、刺激前の皮質脳波のα帯域の振幅に依存する。2) tACSは一次運動野では、20 HzのtACS刺激がMEP振幅を位相依存性に変化させるが、視覚野では10 HzのtACS刺激がVEPの振幅とコントラスト感度を増加させた。つまり、脳領域固有の周波数特性が重要である。3) 修正版虚血神経ブロック(INB)では処置後、S1は興奮性にM1は抑制性の変化を示す一過性の半球内皮質可塑性が誘導された。新しいニューロリハビリテーションの手技として修正版INBの臨床応用が期待される。④ 高機能自閉症(ASD)のコネクトパチー: 当教室の高機能ASD研究と文献的レビューから、その脳内基盤は[connectopathy]であることを提唱した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 1件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件) 図書 (2件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
Neuroscience Letters
巻: 725 ページ: -
10.1016/j.neulet.2020.134911
Clinical Neurophysiology
巻: 131 ページ: 425-436
10.1016/j.clinph.2019.11.032
Brain Stimultion
巻: 13 ページ: 343-352
10.1016/j.brs.2019.10.022
Neurosci Research
巻: - ページ: -
10.1016/j.neures.2019.11.006
10.1016/j.neures.2019.12.007
Neurolgy and Clinical Neuroscience
10.1111/ncn3.12378
Brain and Behavor
巻: 711 ページ: -
10.1016/j.neulet.2019.134402
巻: 120 ページ: 341-351
10.1016/j.clinph.2018.11.026
Frontieers in Neurology
10.3389/fneur.2019.00398
Journal of Physiolgy
巻: 597 ページ: 3249-3503
10.1113/JP277639
Brain Stimulation
巻: 12 ページ: 1508-1516
10.1016/j.brs.2019.06.013
Vision Research
巻: 164 ページ: 24-33
10.1016/j.visres.2019.08.009
臨床神経生理学
巻: 49 ページ: 509-518
臨床検査
巻: 63 ページ: 124-131
日本医師会雑誌
巻: 148 ページ: 1712-1716
認知神経科学
巻: 21 ページ: 179-187
https://www.med.kyushu-u.ac.jp/neurophy/