研究実績の概要 |
Triad stimulation 研究:3発の運動野磁気刺激を用いて、運動野の内因性リズムを検討する解析方法であるtriad stimulation を用いて、運動野に内在するリズム(オシレーション)を解析した。正常者でみられる40Hzのリズム(25ms刺激間隔)が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者では消失していて、頸椎症患者では、運動野のリズムが保たれていた。(Groiss SJ, Mochizuki H, Nakatani-Enomoto S, Otani AK, Ugawa Y. Impairment of triad conditioned facilitation in amyotrophic lateral sclerosis. Amyotrophic Lateral Sclerosis and Frontotemporal Degeneration (in press))。しばしばALSと頸椎症が重要な鑑別となることがあるが、その時に本検査が両者の鑑別に役立つと考えられる。 DMN解析:正常者にドパミンを投与すると、低い周波数のオシレション成分が上昇すると解った。パーキンソン病では、低い周波数帯域でのネットワークのつながりが、ドーパにより亢進することがなかった。中枢神経内のオシレーションがドーパに反応しにくい状態であると判明した。 LFP研究:DBSを手術直後にタスク負荷を行い、LFPの変化を検討する手順はすべて準備した。しかし、DBS患者で合併症がでる患者がいて、研究を一時中断した。その後、B01の森田賢治先生と共同研究として、LFPの新しい解析方法を作成中である。A02 の南部篤らの実験結果の解析に関わり、共著者として論文を投稿している。 。
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