計画研究
a) マクロファージM1/M2分化におけるオメガ3脂肪酸の影響:ロイコトリエンB4受容体BLT1がM2マクロファージのみに発現し、M2マクロファージを傷害網膜へ浸潤させ、VEGF放出を介して網膜の病的血管新生を促進していることを明らかにした。そこで、オメガ3脂肪酸摂取によりアラキドン酸由来の脂質メディエーターの産生を抑えることで網膜の病的血管新生を抑えることが可能かどうかを検証したところ、8週間のオメガ3脂肪酸投与は網膜の病的血管新生に影響を与えないことが分かった。b) T細胞Th0/1/2/17分化における脂肪酸の影響:脂肪酸の不飽和化を担う酵素FADH2の遺伝子欠損マウスを作製した。通常食ではFADS2欠損マウスに異常は観察されなかったが、マウスの餌を不飽和脂肪酸を含有しない特殊餌に変更したところ、赤血球の溶血に起因すると思われる貧血症状が観察された。現在、その分子メカニズムの解明を行っている。c) オメガ3不飽和脂肪酸食による急性腎炎軽症化:マウス腎動脈虚血再灌流障害モデルを用いて、急性腎障害へのオメガ3脂肪酸事前投与の効果を検証した。亜麻仁油を含有する特殊飼料を2ヶ月間投与したマウスでは、通常食投与マウスと比較して、腎臓のアラキドン酸/EPA比が大きく低下したが、腎動脈虚血再灌流障害モデルにおける腎障害の程度に変化はなかった。虚血再還流障害による腎障害は、オメガ3脂肪酸の事前投与では予防できない可能性が示唆された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 5件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 17件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
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