計画研究
【矢冨グループ】・動脈硬化とリゾリン脂質クオリティの研究では、動脈硬化の主要危険因子である糖尿病患者の血清では催炎症作用のあるリゾホスファチジルイノシトール(LPI)が増加し、抗炎症作用のあるリゾホスファチジルエタノールアミンが低下していた。・癌とリゾリン脂質クオリティの研究では、臨床研究よりヒト癌組織で存在すると考えられたスフィンゴ脂質からグリセロ脂質へ変換する経路と癌細胞の増殖において、LPI-GPR55経路およびホスファチジルエタノールアミンが重要である可能性を見出した。・神経とリゾリン脂質クオリティの研究では、ラットモデルにおいて、リゾホスファチジン産生酵素であるオートタキシンの阻害剤ににより神経因性疼痛が軽減できることが再現性よく確認できた。・その他、様々な腎疾患の尿検体、神経疾患の髄液検体を測定し、リポクオリティと疾患の関連について検討した。【本田グループ】・アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患の血清・皮膚組織サンプルの収集を行った。・アトピー性皮膚炎モデルマウスを用いて、オメガ6脂肪酸由来脂質代謝物の一種であるプロスタグランジンE2が、アトピー性皮膚炎発症の抑制因子として作用していることを見出した。その作用点として、ケラチノサイトからのTSLP産生抑制を介していることを見出した。また、高脂肪食負荷の皮膚恒常性に与える影響を検討した。高脂肪食負荷マウス皮膚では毛包漏斗部の角化の亢進が認められた。またそれと一致して、角化関連遺伝子発現が高脂肪食摂取後皮膚で上昇していた。一次刺激性皮膚炎を誘導すると、毛包部への好中球浸潤が強く誘導された。高脂肪食を通常食に戻すと、これらのフェノタイプは消失した。食事性脂質が皮膚炎制御の重要な要素であることが示唆された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 16件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Diabetes
巻: NA ページ: NA
10.2337/db19-0811
Clinica Chimica Acta
巻: 503 ページ: 99~106
10.1016/j.cca.2020.01.011
Scientific Reports
巻: 10 ページ: NA
10.1038/s41598-020-59590-3
J Appl Lab Med
Endocrine Journal
巻: 66 ページ: 409~422
10.1507/endocrj.EJ18-0451
巻: 9 ページ: NA
10.1038/s41598-019-42817-3
10.1038/s41598-019-45742-7
Lipids
巻: 54 ページ: 487~500
10.1002/lipd.12175
Free Radical Research
巻: 53 ページ: 892~900
10.1080/10715762.2019.1641603
International Journal of Rheumatic Diseases
巻: 22 ページ: 2059~2066
10.1111/1756-185X.13689
Journal of Diabetes Investigation
巻: 11 ページ: 441~449
10.1111/jdi.13154
10.1038/s41598-019-52999-5
Biochemical Journal
巻: 476 ページ: 3565~3581
10.1042/BCJ20190498
Journal of Allergy and Clinical Immunology
巻: 144 ページ: 1265~1273.e9
10.1016/j.jaci.2019.06.036
巻: 144 ページ: 617~620.e5
10.1016/j.jaci.2019.05.011
Allergy
10.1111/all.13762
http://lab-tky.umin.jp/index.html