計画研究
本課題では、がんを事例に、学際領域としての日本のELSI研究を再構築することを目的に、以下の諸問題を研究してきた。(1)研究への患者・市民参画(PPI):2018年度に実施した調査結果の分析を進め、国内におけるPPIの進め方やそのプラットフォーム機能について、諸外国の動向も踏まえた検討を行った。また、PPIについて、帰結主義的正当化、権利論的正当化、民主主義的正当化が考えられることを明らかにした。(2)疾患当事者と研究者との対話の設計及び実践:これまで試行してきた、基礎研究者-患者・市民の間の研究に関する対話モデルを大幅に改良した手法を考案・試行した。具体的には、ポスターを用いたコミュニケーションを組み込んだ対話手法である。また、これまでの試行実績並びに啓発資料を公開した。(3)医療AI及び臨床情報の利活用:がん医療における医療AI技術の展開にあわせ、医療AI技術の研究開発から臨床応用後の各段階における課題を検討し、「ソフトウェア」「プログラム」「アプリ」規制の国際動向を整理した。また、医療AIを用いる臨床でのインフォームドコンセントや治療方針の共同決定のあり方を考えるために、11の架空シナリオを作成した。患者・市民グループの協力の元で検討会を複数開催し、医師への信頼の重要さ、医師・患者の判断範囲のゆらぎへの戸惑いなど、広範な疑問・問題意識が示された。(4)がんゲノム医療の実装とデータシェアリングに関する諸問題:2017年に実施した調査の追跡調査を行った。2年間でゲノムやゲノム医療の認知度は上昇したのに対し、遺伝情報を用いた医学研究やデータ共有の認知度は変化がなかった。また、データ共有に関する規範的正当化の議論について検討し、海外で用いられている「科学の権利」と日本国憲法等との関連において課題が残ることを明らかにした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (28件) (うち国際学会 3件、 招待講演 10件) 図書 (3件) 備考 (2件)
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