計画研究
研究代表者の中村は、分担者の秦とともに良渚文化玉器の研究を進めた。分担者の小柳は、長江流域新石器文化における稲作文化・稲作文明の形成について、石製農耕具と水田址遺構資料を中心に研究を進めた。また、良渚遺跡群における稲作農耕文化・農耕文明化への過程について検討を進めるために、崧澤文化最末期から良渚文化初頭にかけての墓制について、過濾器を副葬する墓葬・墓群についての比較研究を行った。槙林は、長江下流域の耕作具、特に石犂に関わる機能・用途に関する研究を行い、成果を整理し到達点と課題を見出すことを目的として6月16日に研究会を東京で開催した。吉開は、良渚考古学を中国近代学術史に位置付ける試みを行い、論文「中国近代学術史上の良渚考古学─中国文明多元論、“長江文明論”の 歴史的系譜」で歴史的な評価を行った。また、近代中国における文化財概念に関する検討を行い、論文「溥儀の悲憤─「宣統十六年」の紫禁城」で中国近代文化財史の埋もれた論点の所在を明らかにした。楊平は、江南地方における「農・漁複合」をめぐる「生態農業 Agroecology」を中心に資料調査と現地調査を進めた。神谷は、中国古代漆器国際学術検討会論文として「中国新石器時代の漆塗り技術を塗膜構造から探る」をまとめ、金沢大学公開市民講座「古代を科学する!~技術革新が考古学にもたらすもの~」で「漆でひも解く12000 年のタイムカプセル」としてアウトリーチ活動を行った。研究協力者の原田は、2019年秋季コア期間調査に参加し、石器等の使用痕分析の調査を行った。また復元した耘田器による収穫実験を実施した。上記の一連の成果は、中村編『河姆渡と良渚』(雄山閣発行)において論文として公表した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
河姆渡と良渚:中国稲作文明の起源
巻: 1 ページ: 353-365
巻: 1 ページ: 169-178
Food Production, Processing and Nutrition
巻: 2 ページ: 1
10.1186/s43014-020-00028-8
巻: 1 ページ: 262-274
巻: 1 ページ: 295-304
日々の考古学Ⅲ
巻: 1 ページ: 印刷中
巻: 1 ページ: 275-284
巻: 1 ページ: 179-187
巻: 1 ページ: 89-100
巻: 1 ページ: 150-160
古代
巻: 154 ページ: 37-54
かなしむ人間─人文学で問う生き方
巻: 1 ページ: 131-167