研究領域 | 脳・生活・人生の統合的理解にもとづく思春期からの主体価値発展学 |
研究課題/領域番号 |
16H06399
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笠井 清登 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80322056)
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研究分担者 |
文東 美紀 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (00597221)
能智 正博 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (30292717)
岡本 泰昌 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70314763)
荒牧 英治 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (70401073)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 思春期 / 主体価値 |
研究成果の概要 |
笠井らは日本人にも英国のパーソナルリカバリー概念が当てはまること、日本人特有の他者とのつながり、社会的規範からの解放が回復に重要であることを示した。能智らは多彩なナラティブ・データの質的分析を行い主体価値やリカバリーが社会的・対人関係的な文脈に規定されつつ持続的に変化することを示した。荒牧らは主体価値の定量的解析のための当事者研究エピソードバンクや日本語感情表現辞書を開発した。岡本は主体価値に沿った行動変容プログラムを作成し、介入前後で価値に沿った行動が増加し、うつ症状が減少したことを示した。笠井と文東は主体価値の発展過程や回復過程の脳・分子基盤をpn-TTC研究等から統合的に明らかにした。
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自由記述の分野 |
精神神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
主観的ウェルビーイングは、生活への満足、気分としての幸福感、人生に意味や目的を見出すことなどの複合的状態であり、健康、社会、経済のさまざまな分野で重要なアウトカムとなっている。しかし、ウェルビーイングは一人ひとりに個別化された主観的なものであるがゆえに、どのように実現するかについての科学的アプローチの考案は容易ではない。 本研究では、文理の枠を超えた専門的技術を結集し、主体価値を発展させ、主観的ウェルビーイングを実現していく過程の統合的解明を推し進め、主体価値という心理学的構成概念をウェルビーイングという主観的アウトカムに接続させるという目的を達成した。
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