計画研究
特異構造内部や界面における発光過程を把握するには当該構造を狙い打ちする必要がある.走査型電子顕微鏡(SEM)にフェムト秒レーザ励起パルス光電子(PE)銃を組み込む時間空間同時分解カソードルミネッセンス(STRCL)計測装置はSEMで観察可能な特異構造の近傍を狙い打ちして発光のイメージングを行える.また,電子線で電子・正孔を励起することから,空間分解分光でも時間分解分光でもバンドギャップの制限を受けない.本研究班(B02-2)では,フェムト秒チタンサファイアレーザの高調波により金を光励起してフェムト~ピコ秒のPEパルスを発生させ,それをSEMに導入してSTRCL装置を構成し,R2年度は以下に記す成果を得た.(1)評価技術進展:フェムト秒レーザの第4高調波による光励起の時間分解フォトルミネッセンスと,PEを用いた時間分解カソードルミネッセンスのデータの比較を行い,低加速電圧における測定性能の向上を行った.(2)新奇特異構造材料評価:m面成長AlInN混晶ナノ構造の断面空間分解CL像を得て発光メカニズムを明らかにし,A01-5寒川班と共同で周期構造発生メカニズムを明らかにした.また,2次元層状半導体六方晶BN薄膜のSTRCL評価を行った.(3)人工形成特異構造:A01-2三宅班により作製されたスパッタAlN及びAlNエピ層の評価を行った.また,Mgイオン注入されたGaNの時間分解分光を行い,高圧アニールによる欠陥の動向をB01-2上殿班と共同で調べた.(4)次元性の制御された特異構造に関連する欠陥評価:A01-3上山班のInGaN量子殻構造やMgイオン注入GaNにおける点欠陥と非輻射再結合に関するモデルを構築した.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (31件) (うち国際学会 9件、 招待講演 9件)
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