計画研究
(1)ニューロン核の物性を制御する分子基盤と皮質形成における意義の解明これまでの研究で、小脳顆粒細胞成熟に伴い核ラミナ分子ラミンAの発現上昇と核の硬化があることを見出した。顆粒細胞にラミンAを強制発現させると遊走が僅かに遅延することが明らかになっていたが、より遊走距離の長い大脳皮質興奮性ニューロンで同様の実験を行ったところ、ラミンAの過剰発現で有意に遊走が遅延した。脳発生に及ぼす影響を明らかにするため、ラミンA発現を分化後ニューロンで誘導できるトランスジェニック動物を作成した。(2)微小力学計測技術を用いたニューロン物性の動的制御機構解析昨年度までに、ニューロン遊走に伴う細胞周辺の応力分布の動態の指標としてミオシン集積を解析した結果、2D平面と3D組織でミオシン分布が大きく変化することを見出した。この制御機構を探索し、3D閉鎖空間では細胞膜の張力が上昇して機械受容チャネルが活性化し、カルシウムの流入によりアクトミオシンの局在変化が誘発されることを見出した。また、アクトミオシンの後方膜への集積は細胞体周囲でアクトミオシンの逆向流を併うことから、アメーバ様細胞と同様の押圧力が発生していることが強く示唆された。現在論文投稿準備中である。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
Journal of Biological Chemistry
巻: 296 ページ: 100166~100166
10.1074/jbc.RA120.015997
Development
巻: 147 ページ: dev194530
10.1242/dev.194530
http://www.time.icems.kyoto-u.ac.jp/