計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
報酬量推論課題を使い、サル前頭前野ニューロンの活動解析を行い、前頭前野ニューロンは刺激をカテゴリー化してコードすることにより、各刺激のカテゴリー的な意味を演繹的に敷衍していることを明らかにした。また、脳機能の新しい実験法を確立するために、DREADDを使った前頭前野->大脳基底核経路の選択的機能遮断法、大脳皮質のin vivoカルシウムイメージング法の開発を行い、ともにニホンザルへの適用に成功した。
神経生理学
ヒトが新しい情報を創造する神経メカニズムはまだ良くわかっていない。このメカニズムを明らかにすることは、AIやロボットに創造させることを可能にする。我々は、サルを使って、前頭前野ニューロンが情報の抽象化を行っており、それによって演繹的な推論が可能になっていることを突き止めた。このことは、AIやITへの応用が考えられるだけでなく、精神疾患や認知症のメカニズムの理解にも貢献すると期待できる。