計画研究
ヒトがもつ2万種のタンパク質 を54枚の384穴プレートに取り揃えプロテインアレイ(20K-HUPA)を用いて、細胞内シグナル伝達経路に関わるタンパク質と相互作用するタンパク質をアルファスクリー ン法により大規模同定を行った。申請者が見出したNF-kBシグナルに関与するCUBL1と相互作用するタンパク質の大 規模同定をモデル実験的に行い、20K-HUPA技術の問題点・改良点、系のコストダウンの方向性を探った。改良・コ ストダウンを測った20K-HUPA技術を用いて、A01班を中心とした計画班が研究対象にしているMAPKおよびNF-kBシグナル伝達経路に関与するタンパク質の大規模相互作用解析を、次に公募班を中心とした様々な細胞内シグナル 伝達経路に関与するタンパク質の大規模相互作用解析を行い、得られたデータをA02班へ提供した。A01班および A02班と協力して、相互作用ビックデータから“数理シグナル”学術アプローチに向けた方法論の構築を目指して研究を行った。上記の状況から、平成28年度は下記の2つの研究項目を進めた。I. 20K-HUPAを用いたCUBL1と相互作用するタンパク質の大規模解析:20K-HUPAの中から、CUBL1と相互作用するタンパク質を新たに4種類見出した。その中の少なくとも2種類は、細胞内でCUBL1依存的にユビキチン化していることが示唆された。II. 計画班を中心としたMAPKおよびNF-kBシグナル伝達を対象とした20K-HUPAを用いた大規模タンパク質-タン パク質相互作用解析:A01班の先生がこれまで研究対象としてきた2種類のタンパク質に対して、20K-HUPAを用いて相互作用解析を行った結果、複数種類の新規相互作用タンパク質を見出すことに成功した。
2: おおむね順調に進展している
ヒトがもつ2万種のタンパク質 を54枚の384穴プレートに取り揃えプロテインアレイ(20K-HUPA)を用いて、CUBL1の相互作用タンパク質基質、他の領域班の標的タンパク質の相互作用タンパク質基質を取得することができたため。
平成28年度に見出したCUBL1との相互作用タンパク質の解析は、1)共発現・免疫沈降による細胞内での相互作用解析、2)in vitroでのCUBL1による相互作用タンパク質のユビキチン化解析、3)siRNA処理により内在相互作用タンパク質の安定性解析の3つを中心に行う。平成29年度から新たに公募班が加わるため、公募班との密接な連携を進め、相互作用プロテオミクスを行う。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)
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