計画研究
代表者(石井): 松崎班員(A01班)との共同研究を継続し、動物の条件付け学習に関わる長時間の、中枢神経活動、行動の同時記録データから、中枢での動的内部表現を求める手法の開発を実施した。コロナ感染症の影響により実験データの解析に遅れが出たものの、介入実験データの解析が終わり次第論文化できる予定である。不確実環境において意思決定課題を遂行中のヒト核磁気共鳴画像からのブレインデコーディングを題材に、ヒトの階層的な意思決定過程、そこにメタ認知がいかに関わるのかにつき研究を進めた。成果は論文化(Katayama, et al., 2022)でき、2022年度のテレコム学際研究賞(奨励賞)を受賞した。また、視覚注意課題において刺激依存の活動と知識依存の活動を分離することができる手法を開発(Fujimoto, et al., 2022)、これを用いて、ヒトfMRI活動レベルで、並列処理される脳情報動態の基盤を明らかにするための研究を進めた。事前知識と刺激の不確実性に関わる神経基盤が明らかになり、論文執筆中である。分担者(山崎): 喜多村班員(A02班)との共同研究を継続した。小脳プルキンエ細胞の複雑スパイクのカルシウムイメージングデータから単純スパイクの波形をシミュレーションによって予測、さらに同時に構築してきた齧歯類の身体モデルとの閉ループ制御によって実際にレバー引き課題の再現を試みた。シミュレーションで得られたプルキンエ細胞の単純スパイクによってレバー軌道を再現可能であることを示唆する結果を得、国内学会で発表予定である。さらに、大脳皮質-基底核-小脳-視床のスパイキングネットワークモデルを構築し、運動制御に関わる全脳レベルでの脳情報動態の解明に資するシミュレーションを実施した。現在論文執筆中である。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件)
Neuron
巻: - ページ: -
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