研究領域 | 分子夾雑の生命化学 |
研究課題/領域番号 |
17H06352
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 祐児 大阪大学, 国際医工情報センター, 特任教授 (40153770)
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研究分担者 |
茶谷 絵理 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00432493)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | 蛋白質 / 生体分子 / 老化 / 蛋白質凝集 / アミロイド線維 / 過飽和 / 溶解度 / 相転移 |
研究成果の概要 |
凝集は蛋白質の基本的な特性であり、中でも規則的な凝集であるアミロイド線維は、透析アミロイドーシをはじめとするさまざまなアミロイドーシスの原因となる。本研究では、アミロイド線維の形成が、原因蛋白質の溶解度と過飽和によって支配されていることを明らかにした。次に透析アミロイドーシスの発症機構を独自に開発したアミロイド形成促進装置を用いて研究した。その結果、血清アルブミンを中心とする夾雑因子が高濃度に存在することがアミロイド線維形成を抑制していること、透析患者ではそのような抑制効果が低下することによって透析アミロイドーシスの発症にいたることを示した。
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自由記述の分野 |
蛋白質科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
透析アミロイドーシスやパーキンソン病などのアミロイドーシスは高齢化社会の深刻な問題であるが、それらの発症原理については不明な点が多い。本研究では、アミロイドーシス発症の原因物質であるアミロイド線維の形成が、溶解度や過飽和といった物理化学の基本原理に基づいて理解できることを明らかにした。さらに、細胞内外の夾雑系がアミロイド線維の形成を阻害し、ひいてはアミロイドーシス発症を抑制していることを示した。
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