細胞内夾雑環境が生命機能に与える影響を調べるため、人工的な夾雑環境の構築、制御のためのデバイス開発を実施した。まずは、細胞内夾雑環境の制御を目的にマイクロチャンバー内に大腸菌を融合させたデバイスを作成し、その転写翻訳活性を細胞質の希釈の程度に対して調べたが、それらに相関は見られなかった。続いて、人工的な夾雑環境をオスモライト分子により作成し、in vitro転写翻訳系の活性と相関を調べたところ、複数のタンパク質においてその効果が認められた。また、マイクロチャンバーデバイスで連続的に溶液交換可能なシステムを開発し、チャンバー内とチャンバー外の溶液を変えて浸透圧変化を起こす系の開発にも成功した。
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