計画研究
脳腫瘍は手足の麻痺等の症状が出現して初めて検査されることが多く、発見された時には手術で完全に取り除くことが難しいくらい進行していることがある。脳腫瘍の生存率上昇には脳腫瘍の早期発見が急務である。ナノワイヤ表面での尿中cfDNAのキャッチ&リリース技術を開発し、尿中cfDNAから、神経膠腫(グリオーマ)における遺伝子変異であるイソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)変異の検出に成功した。cfDNAは、非侵襲的ながんバイオマーカーとして、米国食品医薬品局(FDA)からGuardant360 CDxテストやFoundationOne Liquid CDxの形で承認されており、その臨床的意義について、米国国立衛生研究所(NIH)や各国のリキッドバイオプシー学会によって注目されている。本研究では、ナノワイヤ表面とcfDNAの水素結合に着目し、水素結合を介したcfDNAの「キャッチ」、競合的に結合可能な分子の導入によるcfDNAの「リリース」のメカニズムを解明し、尿中cfDNAのキャッチ&リリース技術を開発した。本技術を展開することで、従来法では分離できなかった他のがん種の尿中cfDNAの変異検出への発展が期待される。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件)
ACS Nano
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10.1021/acsnano.2c08526
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