計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、化学プローブを用いたイメージングによる時空間解析技術の開発と、生物活性リガンドの機能評価に取り組んだ。成果の一つとして、骨組織に送達可能なpH応答性の蛍光プローブを開発し、破骨細胞、骨細胞の活性を生きたマウスで検出することや、これらの細胞に作用する薬剤の活性評価に応用した。また、小分子-蛋白質ハイブリッドプローブを開発し、DNAメチル化や蛋白質分解などの重要なプロセスを生細胞内で可視化できる系を確立した。
ケミカルバイオロジー
本研究で開発した化学プローブを利用したこれらの技術は生理活性リガンドが生きた細胞、個体においていつ、どこで対象分子や細胞に作用するのかを直接イメージング解析できる新たな評価法として期待できる。破骨細胞、骨細胞の活性法は骨粗鬆症や関節リウマチの発症に、またDNAメチル化や蛋白質分解はがんの病態と関連しているため、本評価法によってこれらの疾患の治療薬のスクリーニングや作用機序解析に貢献できることが考えられる。