計画研究
ゴルジ体のストレス応答ゾーンの解析として、Golgi-mediated degradation pathway (GOMED)を解析した。GOMEDは、分泌タンパク質や細胞膜局在タンパク質が、ゴルジ体から細胞外あるいは細胞膜に向かう時に、量的、質的負荷がかかった場合に、これらのタンパク質を分解する仕組みである。今年度は、関連分子を新たに3種類同定し、細胞内での分子機能も明らかにした。また、生理機能解析においては、低血糖時にβ細胞内で実行されるインスリン分解に寄与していること、神経細胞保護に機能していることを見出した。また、ゴルジ体ストレス時には、転写も活性化する。プロテオグリカンの転写に関わるエンハンサー配列及び転写因子を同定するとともに、ムチンの転写に関わるエンハンサー配列と転写因子候補を同定した。 小胞体-ミトコンドリア間連携ゾーンに関しては、Split-GFPプローブで可視化した細胞を利用し,siRNAライブラリを用いたスクリーニングを行い,ヒト小胞体ーミトコンドリア間コンタクトサイト形成に重要な遺伝子群を同定した。さらにSplit-GFPとsplit-TurboIDを結合したプローブ(Split-GFP-TurboID)を用いて,ヒト小胞体ーミトコンドリ間,ヒト小胞体ーリソソーム間に集積するタンパク質群を網羅的にビオチン化,精製することで同定することに成功した。また、タンパク質特異的な糖鎖修飾のための選別輸送ゾーンの解析に関しては、(1)蛍光顕微鏡による観察によって、従来トランスゴルジ膜に存在していると考えられてきた糖転移酵素が、それぞれ独立したゾーンに局在することとを見出した。また、(2)糖転移酵素の局在は、酵素の膜貫通領域を含むCTS領域で規定されていることを見出した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
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