研究概要 |
情報爆発は,Web情報の巨大化のみならず,各種機器に格納された映像コンテンツや個人コンテンツの増大によって加速化している.これに対し,必要なコンテンツを検索し効果的・効率的に利活用するためには,メディアの種別や格納場所を超えた統合(クロスメディア)サーチ,多種多様なサーチ結果の効果的な統合,サーチされたコンテンツの品質評価や新しいランキングの方式の開発が必要となる.また,コンテンツを操作するソフトウェアも,メディア毎に別個に提供されたものを利用するのではなく,異種メディアのコンテンツの操作環境とサーチ環境がシームレスに融合したソフトウェアが必要である.このため,平成18年度は,下記の課題について,研究を行ない成果を得た. 1.異種コンテンツの検索・統合方式の研究 検索されたページに対して,ページ毎ではなくページ集合単位でランキングを行う方式や,Webページと放送映像コンテンツの組み合わせを単位とするランキング方式を開発した.さらに,このようなコンテンツ融合を行う際に,検索結果の品質評価が必須となるため,検索結果中でのメジャー度(多数派意見)や話題の網羅度にもとづく品質評価を高速に行う方式も開発した.さらに,デスクトップコンテンツ(XMLデータ)検索に関する基本アルゴリズムの検討を行った. 2.ユーザ・コンテクストの抽出に基づくコンテクストアウェアな情報検索方式の研究 ユビキタス・モバイル環境でのサーチを行うために,クエリキーワードを位置に依存して効率的に発見し自動的にクエリ生成する方式,地物などの外観情報をブログから求める方式,Web検索エンジンのクエリログを用いた同位語発見アルゴリズムを開発した. 3.異種メディアコンテンツの操作環境のシームレス融合技術 コンテキストを用いたメールの情報補完システムや,地図とBlogコンテンツの融合によるユーザ行動の抽出・閲覧システムなどを開発した.
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