研究領域 | 情報爆発時代に向けた新しいIT基盤技術の研究 |
研究課題/領域番号 |
18049046
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松山 隆司 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10109035)
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研究分担者 |
杉本 晃宏 国立情報学研究所, 知能システム研究系, 教授 (30314256)
佐藤 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70302627)
牧 淳人 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (60362414)
川嶋 宏彰 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40346101)
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キーワード | 実世界インタラクション / ハイブリッド・コンピューティング / プロアクティブ / 相互適応 / マルチモーダル / 表情分析 / 対話分析 / 行動計測 |
研究概要 |
本研究は、インタラクションの動的側面に焦点を当て、「息の合った」、「間合いの取れた」ヒューマン/マシン・インタラクションを実現するための計算モデルおよび、それに基づいた実世界インタラクションシステムの開発を行うことで、「相互適応可能なリアルタイム・インタラクション」の実現を目指す。 上記の研究目的を達成するために、平成18年度は以下の研究を実施した。 1.動的インタラクションのためのハイブリッド・コンピューティング・モデルの構築:物理的現象記述に適した力学系モデルとして線形システム理論、人間の動的な心的・知的活動の記述に適した情報系モデルとして時間区間論理を統合した、ハイブリッド・コンピューティングに関する理論モデルを構築した。 2.個人差に対応した微妙な表情の分析・認識手法の開発:表情を生み出す顔の各部位(目、口など)の動きを、1で構築したモデルを用いて表現することによって、各部位間の運動開始・終了タイミングを抽出し、このタイミング構造を各人の個性に応じて分析することによって、作り笑いと自然な笑いが区別できること確認した。 3.マルチメディア信号におけるメディア間のタイミング構造モデルの構築:異なるメディア信号間に存在する変化パターンの時間的相互依存性(マルチメディア・タイミング構造)を表現するための計算モデルを構築した。 4.発語内行為に注目したインタラクション・アーカイブの構築:音声対話に現れる「間合い」の変化が顕著に現れる例として漫才を取り上げ、その対話コーパスを作成した。発話区間の切り出しだけでなく、個々の発話の「行為」(質問・陳述等)を記録しており、発話目的による間合いの変化を精密に分析可能となった。 さらに、実世界における人物の行動を知るための基礎センシング技術として、下記の研究を行った。 5.逐次型人物移動追跡の高精度化 6.時系列フィルタと顔識別器の統合による頑健な3次元人物追跡
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