計画研究
大気-表層海洋相互作用の観測に利用するため、今年度は本計画研究の根幹となる観測船搭載用の海水試料中の微量気体モニタリングシステムの開発と性能を評価・調整するための準備実験を行った。本システムは連続平衡器、気相循環・モニタリング部、気相濃縮・回収部、濃縮気相分析部の各パーツから成り、各部について必要に応じて製作と基礎実験を行った。モニタリング部にはVOCsおよびOVOCs用のプロトン移動反応質量分析計(PTR-MS: IONICON HS)と無機ガス(H_2・CO・N_2・O_2・Ar等)用の四重極質量分析計(QMS)を準備し、多成分について高時間分解能の濃度モニタリングを実現するようにPTR-MSは谷本を中心に、またQMSは角皆を中心に立ち上げ作業を行った。その結果、PTR-MSの基礎実験では、天然の陸水中でイソプレンやアセトアルデヒドの検出に成功した。またQMSの基礎実験では海水中のCH4の定量にも応用出来ることがわかった。また海水と平衡化した気相を低温トラップを用いて濃縮した後にGC-FIDを用いて定量し、さらに陸上実験室で分析する同位体組成定量用の濃縮試料を回収する気相濃縮・回収部については、中川を中心に試験運転を「みらい」MR06-04次航海を利用して日本海やオホーツク海、ベーリング海域等で実施し、対象海域におけるエタン・エチレン・プロパン等の濃度と炭素安定同位体比の分布の定量に成功した。また今後の同位体定量に使用する連続フロー専用の気体質量分析計を購入し、立ち上げ作業を行った。
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