計画研究
特定領域研究
温暖化など地球規模の環境変化の進行が、温室効果気体などの海洋からの放出量をどのように変化させるかに関心が集まっている。これは一般には、海洋表層における生物地球化学過程の質や量によって決まると考えられているが、多くの気体分子において両者間の定量的な関係は不明確であり、一部の気体分子では、生成や消滅の素過程すらわかっていないのが現状である。そこで本研究では、海洋表層において生物地球化学過程によって生成・消滅すると考えられる微量気体分子について、その生成の素過程や、環境変化の進行に対する生成量の応答を明らかにすることを目的として実施する。このため、まず各海域の海水中における微量気体の存在量の分布を高解像度で明らかにするとともに、海水やプランクトン、沈降粒子などの試料を環境条件を調整しながら培養し、環境変化に対する微量気体の生成(分解)量の応答を定量化する。さらに各気体分子について、その濃度だけでなく軽元素安定同位体組成も定量することで、複雑な生物地球化学過程の微小変化の検出や、検出した変化の原因特定に利用する。
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