西部北太平洋において、(1)モデリングにより、高低気圧や台風などの総観規模の気象現象が大気による物質輸送や海洋表層における物質循環・生態系にどのような影響を与えるかを明らかにすること、および、(2)海洋生態系モデルを海洋物質循環に注目して高度化し、他の項目A02やA03と連携して、観測された事象について定量的な解釈を行うこと、などを研究目的としている。モデルを用いた従来の研究は、全球的な気候研究を利用して、海洋物質循環や海洋生態系の大まかな振る舞いを明らかにするトップダウン的視点であるのに対して、本研究は、逆に現場観測から出発しボトムアップ的視点で総観規模気象現象に対する物質循環や生態系の応答を扱う。
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