研究分担者 |
石田 廣史 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 教授 (60031473)
村田 昌彦 海洋開発研究機構, 地球環境観測研究センター, サブリーダー (60359156)
永尾 一平 名古屋大学, 大学院・環境科学研究科, 助教 (00252297)
岩田 徹 岡山大学, 環境学研究科, 准教授 (10304338)
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研究概要 |
研究船「みらい」における連続観測を継続して, 本研究で開発した測定システムの問題点, 改良点を検討した。また本研究を効率的に進めるために, 昨年度に引き続き, ポスドクの研究者を非常勤で雇用し, 研究協力者とした。 (1) CO2変動計測システムの評価 : オープンパス変動計の光学窓の汚れについての室内・野外実験を行った。 (2) 水平風速に対する加速度補正の改良 : 運動量フラックス測定のためには鉛直風速のみならず水兵風速成分の船体動揺補正が不可欠であるが, これまで傾斜角の測定に問題があったことが判明し, 動揺補正のアルゴリズムを改良した。これによって合理的な風速3成分の動揺補正が可能になった。 (3) DMS変動測定の改良・DA変換による風速変動計測との統合 : これまでデジタル出力として得てきたDMS変動について, 風速の乱流変動と組み合わせて渦相関法を適用するために, デジタル信号をDA変換して電圧信号とし, これを他の信号と組み合わせて収録するための改良を行った。 モバイルフラックスシステムの試験運用 前年度にほぼ構築できた, モバイルフラックスシステムは, 現在継続的に実施している「みらい」以外の観測船でも同様なフラックス測定が簡易に行えるようにしたもので, その試験運用のために陸上での野外実験を経て, 船舶への適用を試みた。瀬戸内海での小型モーターボート, 神戸大学の「深江丸」による四国一周航海で基本的な試験運用を行うことができ, 予定通りのデータを得ることができた。次年度の航海に向けての準備を進めると同時に, この得られたデータを解析を進めて問題点の検討を行っている。 本特定領域の他の班との連携 : 本年度については本研究班に追加配分が認められ, 微量気体成分の化学的分析を進めているAO2班(角皆班)との共同実験を北海道大学の質量分析計などを用いて実施した。バルク法と本課題で得られる渦相関法の比較検討を行い, 相互の精度向上をはかるための基礎データが構築できた。
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