研究分担者 |
石田 廣史 神戸大学, 理事 (60031473)
村田 昌彦 海洋開発研究機構, 地球環境変動領域, チームリーダー (60359156)
永尾 一平 名古屋大学, 大学院・環境科学研究科, 助教 (00252297)
岩田 徹 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (10304338)
近藤 文義 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (40467725)
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研究概要 |
研究の最終年度として,研究成果のとりまとめとともに,これまでの研究の継続・進展として以下の項目について研究を実施した。 1.海洋地球観測船「みらい」を用いた海面乱流フラックス測定を継続した。 これまで実施してきた定常観測を継続し,様々な海域・季節における海面熱フラックス,水蒸気フラックス,二酸化炭素フラックスを渦相関法によって直接測定することができた。 2.CO2乱流変動を測定する2つの手法,オープンパスガス分析計とクローズドパス分析計のそれぞれの長所と短所を定量的に明らかにした。 オープンパスガス分析計はサンプル空気のCO2変動を直接測定できるメリットがある。しかし光学窓の海塩粒子による汚れで,見かけ上CO2変動が大きくなりCO2フラックスを過大評価する場合があることがわかった。クローズドパス分析計では測定器までサンプル空気を導くチューブによってCO2変動の信号が減衰し,CO2フラックスを過小評価することを示した。 3.プロファイル法によってCO2だけでなくDMSフラックスの測定にも応用できることを実証した。渦相関法自身の精度検証のため,CO2の鉛直分布とモニン・オブコフ相似則を用いてこれまで研究を進めてきたが,DMSについてもサンプル空気をPTR質量分析計に導くことで可能になった。 4.モバイルフラックスシステムの運用とソフトウェアの改良 本研究で開発してきた様々な船舶に応用できるモバイルフラックスシステムについて,研究船「白鳳丸」で運用することに成功し,またデータ処理ソフトウェアの改良によって,これまで限定的であった解析対象期間を広げることができた。 5.最終年度としての研究成果のとりまとめを行った。
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