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2009 年度 実績報告書

リオトロピック秩序系における流動場誘起構造転移のダイナミクス

計画研究

研究領域非平衡ソフトマター物理学の創成に関する総括研究
研究課題/領域番号 18068016
研究機関首都大学東京

研究代表者

加藤 直  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (30142003)

研究分担者 好村 滋行  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90234715)
川端 庸平  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (50347267)
藤井 政俊  島根大学, 医学部, 准教授 (60183927)
キーワードリオトロピック相 / 秩序系 / 流動場 / 相転移 / レオロジー / 中性子小角散乱 / X線小角散乱 / 小角光散乱
研究概要

界面活性剤等の両親媒性分子が水中で形成するリオトロピック相は,ずり流動場によりしばしば劇的な相転移や構造転移を起こす。中でもラメラ相は,ずり流動場によりオニオン相(多重膜ベシクルのみで充填された相)に転移する現象が15年ほど前に見出されて以来,多くの研究がなされているが,転移過程については依然として不明の点が多い。われわれは,非イオン界面活性剤C_nH_<2n+1>(OC_2H_4)_mOH(C_nE_m)の一種であるC_<16>E_7と水の2成分系ラメラ相が,一定ずり速度下で温度を上昇させることによりオニオン相に転移することを見出し,昨年度はRheo-SAXSを用いて転移機構の解明を試みた。またC_<14>E_4/C_<14>E_6/(7/3)/D_2O系の粘度測定から,一定ずり速度下の温度上昇に伴うリエントラントな転移(ラメラ→オニオン→ラメラ)が示唆された。今年度はこの混合系のRheo-SAXS測定を行い,リエントラント転移を確認した。また転移温度近傍のSAXSパターンから,上部の温度上昇に伴うオニオン→ラメラ転移は,下部のラメラ→オニオン転移と逆の過程を経ることがわかり,昨年度のC_<16>E_7系の実験から示唆された転移機構は,再検討の余地があることがわかった。次に,界面活性剤の混合効果を検討するために,C_<14>E_5/水単独系の相図作成と粘度測定を行った結果,混合系・単独系共にリエントラント転移を示すことがわかった。また界面活性剤の濃度が増加すると,オニオン相の温度領域は縮小し、closed loop型の相境界を示すことが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Lamellar-to-Onion Transition with Increasing Temperature under Shear Flow in a Nonionic Surfactant/Water System2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Kosaka, M.Ito, Y, Kawabata, T.Kato
    • 雑誌名

      Langmuir 26

      ページ: 3835-3842

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Formation Process of Bilayer Gel Structure in a Nonionic Surfactant Solution2009

    • 著者名/発表者名
      Y.Kawabata, A.Matsuno, T.Shinoda, T.Kato
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.B 17

      ページ: 5686-5689

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Coupled Modulated Bilayers : A Phenomenological Model2009

    • 著者名/発表者名
      Y.Hirose, S.Komura, D.Andelman
    • 雑誌名

      ChemPhysChem 10

      ページ: 2839-2846

    • 査読あり
  • [学会発表] 非イオン界面活性剤/水系濃厚ミセルのレオロジー的性質2009

    • 著者名/発表者名
      嶋田由佳、川端庸平、加藤直
    • 学会等名
      第62回コロイドおよび界面化学討論会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2009-09-19
  • [備考] 特定領域webページ

    • URL

      http://softmatter.jp/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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