本研究は、極限にまで高品質化したAlGaNを利用し、電流注入型深紫外域半導体レーザを世界に先駆けて実現するための基礎を整備するものである。 平成21年度には、「本研究課題を実現するために必要不可欠な課題は何か?」を明確にした。その結果「Al組成の高いAlGaN半導体の低抵抗p型層を実現しなければならない」とし、その為には、(1)Mg以外の新しい不純物の探索、(2)高い正孔密度を有するp型AlGaN半導体の実現とが不可欠であると本研究課題の集中化を実施した。 平成22年度には、その結果、「炭素(原子記号:C)」が、AlGaNに置いて、(1):p型不純物となりうること、(2):55%Al組成のAlGaNで、唯一、正孔密度p〓3x10^<18>[cm^<-3>]以上の低電気抵抗p型AlGaN半導体が実現出来ることを、世界に先駆けて発見し、その研究成果を発表し続けている。今後、本研究成果を発展させ、本研究の最終課題である、「注入型深紫外半導体レーザの実現」への難題が一気に解決できつつある。
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