計画研究
AlGalnN系半導体を用いた赤色から赤外域の光デバイスの活性層やクラッド層として利用されるIn組成の高いInGaN結晶およびlnAlN結晶では、In組成の増加に伴ってln組成揺らぎやピエゾ電場の増大、結晶欠陥の増加が生じ易く、発光特性が著しく低下する問題があり、これらの問題点の解決法として、ナノコラム結晶に着目して研究を行った。ナノコラム結晶ではコラム間の組成と形状、位置制御がデバイス応用上の必須課題であり、これまでに開発したAlナノパターンによる位置制御技術の開発に加え、新たにTiマスクを用いた選択成長技術を開発した。GaNテンプレート基板上に厚さ5〜20nmのT1膜を形成後、集束イオンビームや電子線リソグラフィーにより直径数百nmの開口部を形成し、その上にGaNを高温窒素過剰条件で成長したところTiの無い部分にのみGaNが成長する顕著な選択性を確認した。この手法を用いて、GaNナノコラムを最小直径約100nm、周期約200nmまで高度に制御することに成功した。近赤外領域の光デバイス材料として期待される高In組成InAINナノコラムの成長条件と光学特性の評価を行った。InAINは解離しやすく高温成長が難しいため、良質な結晶を得がたいが窒素供給量の増加によって成長可能温度が上昇し、PL発光強度の増加と半値幅の低減が確認された。また、In組成とストークスライクシフトの関係を評価した。InGaN/GaNナノコラムLEDの高性能化を目指して、LED結晶の成長条件の最適化に着手した。面発光レーザやLEDの高性能化には低抵抗p型半導体多層膜反射鏡(DBR)の利用が有効であるが、窒化物半導体ではp型伝導性と高帯域高反射率特性の両立が難しい。そこで、容易に高濃度p型伝導性が得られ、かつ大きな屈折率段差が実現できるBeZnTe/MgZnSeTe系II-VI族半導体DBRをウェハボンディングにより接合して利用することを検討した。本年度は結晶成長条件を把握し、成長前プロセスの処理条件やZnCdSeバッファ層の最適化によりX線回折半値幅の低減、発光強度の増加など著しい結晶性の向上を確認した。
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