研究概要 |
インジウム-窒素(InN)半導体のバンドギャップ波長が赤外波長域(1-9μm)にあることが判明して以来、窒化物半導体デバイス研究は新しい局面に入り、紫外から赤外全域に動作波長を拡大しつつ、新材料による革新的な光デバイス創成への期待が高まっている。 本研究ではInN系半導体(InN、InGaN、Al InNなど)からなる新しい光デバイスを構想し、極限ナノ・ヘテロ制御技術を駆使して、従来の窒化物の限界点を打破し、緑色~赤外域(0.5~2μm)AlGaInN系半導体光デバイスの基盤技術を開拓して、InNナノエレクトロニクスの発展に資する。 研究目標として、 (1) InNの高品質化 (2) InN/In(Ga, Al)Nヘテロ制御の克服 (3) InGaN、InAlN内のIn組成揺らぎ低減 (4) 貫通転位の低減 (5) p型In(Ga)Nの実現、 (6) ピエゾ効果による発光効率低下の改善を掲げ、これらの基盤技術の確立によって、高輝度赤色ナノコラムLED、赤外レーザ/LED、量子準位間遷移・超高速光スイッチなど実現への道を拓く。分子線エピタキシー(MBE)を利用して「半歩先の極限の成長技術」を追求し、新技術のナノコラム効果の適用、Si基板上への光デバイス作製を視野に入れながら研究を進める。
|