計画研究
本研究では、ワットクラス紫外レーザダイオード実現に向けて、その基幹技術確立を目指している。4年目となる平成21年度は、(1)励起強度変化フォトルミネッセンス(PL)法を用いたAlGaN系紫外発光素子内部量子効率(IQE)の評価、(2)酸素中の熱処理によるMgドープp型AlGaNの高正孔濃度化、及び(3)n型AIGaNへの低接触抵抗コンタクト実現のための高温熱処理及び紫外レーザダイオード(LD)への適用の3項目について検討した。(1)に関しては、貫通転位密度(TDD)の異なる従来のフラットAlGaNテンプレート上、横方向成長AlGaN上、およびファセット制御成長AlGaN上の三つのAlGaN/GaN多重量子井戸構造サンプルについて、それぞれのIQEを励起強度変化PL測定により評価し、TDDの減少によりIQEが向上することを確認し、室温10^18cm^-3程度の励起密度で最大40%のIQEを確認した。また、IQEが励起密度に強く依存することも検証した。(2)に関しては、高温酸素アニールにより、より高い正孔濃度p型AlGaNを実現し、紫外発光ダイオードの光出力が、同一電流密度の比較により、最大4倍程度まで向上することを確認した。一方で表面酸化により動作電圧が上昇するという負の側面も明らかとなった。量子効率は3倍程度であるが、パワー効率は1.7倍程度にとどまった。(3)に関しては、従来のLD製造プロセスを変更して、特にn型コンタクトの高温熱処理を可能とし、n型AlGaNへの低接触抵抗コンタクトが実現できた。更に紫外LD作製に適用し、動作電圧はもちろんのこと、閾値電流密度の低減にも成功した。
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