研究領域 | 窒化物光半導体のフロンティア-材料潜在能力の極限発現- |
研究課題/領域番号 |
18069012
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
名西 やす之 立命館大学, 理工学部, 教授 (40268157)
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研究分担者 |
荒木 努 立命館大学, 理工学部, 講師 (20312126)
直井 弘之 立命館大学, COE推進機構, ポストドクトラルフェロー (10373101)
HYUNSEOK Na 立命館大学, COE推進機構, ポストドクトラルフェロー (80411239)
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キーワード | InN / RF-MBE / p形ドーピング / 無極性 / ナノコラム |
研究概要 |
平成18年度は、現有のRF-MBE装置を用いて、InN系材料のデバイス応用に向けて最も重要なp形ドーピングおよび無極性面結晶成長に関する基本検討を行った。またナノ構造形成の予備検討として、加工基板を用いたInNナノドットの配列・サイズ制御についても実験的に検討を行った。 1.InN結晶へのp形ドーピングに対する結晶極性の影響を調べるため、N極性InN上MgドープInNを作製し、評価を行った。MgドーピングしたInNにおいては、グレインサイズの減少や立方晶InNの混在が確認されたが、これはMgドーピングによりInの表面マイグレーション長が小さくなったことに起因していると考えられる。またMgドーピングを行った試料はすべてn形伝導を示したが、キャリア濃度がノンドープInNの約半分に低減されており、InN結晶中の残留キャリアがMgドーピングによる補償効果によって減少したためと考えられる。 2.A面InN/InGaN量子井戸構造を作製する上での基盤検討として、A面InNテンプレート上への高In組成A面InGaN成長に関する検討を行った。X線回折測定、RHEED、PL評価の結果から、InNをテンプレートとして用いることでR面サファイア基板上に高In組成A面InGaNをエピタキシャル成長できることが確認され、A面InN/InGaN量子井戸構造実現への可能性が明確に示された。 3.InN量子ドットの配列・サイズ制御を目指し、加工基板上へのInNナノドット成長を試みた。MOCVD法により成長させたサファイア基板上Ga極性GaNテンプレートに、FIBを用いて格子状にナノホールを配列させた加工基板を作製し、その上にInNナノドット成長を行った。ホール間隔、ホール深さ、InNナノドット成長温度を最適化することで、非常に高い選択性をもったInNドット構造の配列制御が可能であることがわかった。
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