研究領域 | マイクロ波高温非平衡加熱の研究総括 |
研究課題/領域番号 |
18070002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉川 昇 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (70166924)
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研究分担者 |
滝沢 博胤 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90226960)
森田 一樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00210170)
太田 和親 信州大学, 大学院・総合工学研究科, 教授 (70160497)
松田 元秀 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (80222305)
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キーワード | マイクロ波 / 環境技術 / 材料プロセス / 省エネルギー / 廃棄物 / 機能性 / 磁性材料 / ナノ構造 |
研究概要 |
プロジェクト最終年の3月に起こった震災のため、実験を中断したが、総括を行うために不足していた種々のマイクロ波プロセッシングに関して必要な研究を補充した。これらを基に全体の総括を行うことができた。 1.マイクロ波磁気加熱を磁性材料プロセッシングに応用し、マイクロ波磁場に依る磁性材料の加熱に関して定量的な評価を行った。種々の磁性材料における誘導損失と磁気損失の寄与について定量的に検討することができた。 2.マグネタイトの迅速加熱処理により、発現されたミクロ/ナノ組織に関する精彩な観察を行い、成因に関して検討を行った。高温におけるウスタイトとマグネタイトの導電率を基にマイクロ波吸収特性を検討し、マイクロ波加熱処理における材料の相構成に関して検討を行った。 3.ステンレス鋼の酸洗スラッジからの有価金属回収の基礎研究としてマイクロ波浸透距離に及ぼす影響を詳細に調べた。黒鉛の添加量によりマイクロ波加熱が誘電損失機構から誘導損失機構に遷移する事が分かり、その閾値に関して議論した。 4.燃焼合成反応において、発熱量が十分ではなく自発的な熱波の伝播が困難な系においてマイクロ波印加を行うことにより、反応の進行を制御することが可能である事が分かった。これを用いてディーゼルエンジンからの粒子状物質(PM)の燃焼フィルター材料の製造を試みた。 5.マイクロ波迅速加熱可能なガラス/ステンレス鋼粒子の多孔体複合焼結体を作製し、PM燃焼に関して調べた。この材料における種々の特性評価を行った。金属相の体積分率による材料強度とマイクロ波加熱速度の最適条件を調べ、実際にガス流通条件での伝熱特性に関しても調べた。
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