研究領域 | フレーバー物理の新展開 |
研究課題/領域番号 |
18071004
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院理学研究科, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
星野 香 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70022738)
中村 光廣 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90183889)
中野 敏行 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助手 (50345849)
青木 茂樹 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80211689)
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キーワード | クオーク・レプトン / 素粒子物理学 / ニュートリノ振動 / 原子核乾板 |
研究概要 |
OPERA計画はスイスのCERN研究所の加速器で作るμニュートリノを、730km離れたイタリアのGransassoのOPERA検出器に向けて飛ばし、途中でタウニュートリノに化けたニュートリノを捕らえて、ニュートリノ振動の存在の検証を行う。イタリア、フランス、ドイツ、ベルギー、スイス、日本の参加した国際共同研究である。イタリアのGransasso地下研究所(INFN所管)に検出器を設置し、その心臓部はニュートリノのターゲットとなるECCブリックである。 2006年8月までにECCブリック以外はほぽ完成した。ニュートリノを作るCERN研究所のニュートリノビーム発生器も完成した。 原子核乾板の飛跡の読み取り装置S-UTSの第1号機が2006年3月から稼動を初め、第2号機は毎時40cm^2の速度を達成した。 2006年8月にニュートリノ照射と検出器の動作試験を行った。原子核乾板を使った100個のECCブリックも入れて、CERNで発射したニュートリノが岩盤に衝突して作るミュー粒子の飛跡を原子核乾板の中で、飛跡読み取り装置で探索し、13事象のうちの9事象についてμ粒子の検出に成功した。 ECCブリックに使う原子核乾板は、富士写真フィルム社で2007年3月までにOPERA実験に必要な原子核乾板の75%を生産し、岐阜県土岐市の東濃鉱山でリフレッシュして、イタリアに運んだ。原子核乾板と鉛板とを交互にサンドイッチするECC組み立て作業をGransassoの地下研究所で行っており、2007年3月末までに約10%の搬入を完了した。本年度末までに全量のECCブリックへの組み立てを終える予定であり、本年9月から本格的なニュートリノ照射とニュートリノ反応の解析が始まる。
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