研究領域 | フレーバー物理の新展開 |
研究課題/領域番号 |
18071004
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
|
研究分担者 |
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70022738)
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90183889)
中野 敏行 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (50345849)
青木 茂樹 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (80211689)
|
キーワード | クォーク・レプトン / 素粒子物理学 / ニュートリノ振動 / 原子核乾板 |
研究概要 |
ニュートリノは本来質量が無いと考えられてきた。しかし、カミオカンデなど幾多の実験でニュートリノのフレーバーが時間の経過につれて別のフレーバーに変わることを強く示唆する実験結果が得られてきた。本研究(OPERA)はニュートリノ振動が起きた事をミューニュートリノから出現するタウニュートリノを直接捉える方法で検証することを狙っている。 2007年9月までにイタリアのグランサッソの地下研究所に検出器を完成させ、スイスのCERNからこの検出器に向けてニュートリノの打ち込みを開始した。39例のニュートリノ反応を得た所でCERNのニュートリノ発生器(CNGS)のトラブルが発生して、ニュートリノ照射は中断した。 OPERAの検出器はハガキのサイズの原子核乾板57枚を鉛板と交互に積層したECCユニット13万個からなる。ニュートリノ反応事象を捉えた39個のECCユニットを取り出し解体して原子核乾板を現像し、原子核乾板に記録ざれたニュートリノ事象の解析を行った。飛跡の読み取りは超高速の自動読み取り装置S-UTSで行った。 チャーム粒子候補1例が見つかったが、タウニュートリノ反応は無かった。 2008年度は6月末からニュートリノ照射をはじめる。年度末までに1例のタウニュートリノ事象を期待している。
|