研究領域 | フレーバー物理の新展開 |
研究課題/領域番号 |
18071006
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山中 卓 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20243157)
|
研究分担者 |
小松原 健 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (30242168)
鈴木 史郎 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50089851)
田島 靖久 山形大学, 学術情報基盤センター, 准教授 (50311577)
南條 創 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40419445)
松村 徹 防衛大学校, 応用科学群, 助教 (00545957)
|
キーワード | CP対称性の破れ / K中間子 / 大強度陽子加速器 / J-PARC / CsI電磁カロリメータ |
研究概要 |
本年度は,次の事を行った. ・CsI電磁カロリメータの建設:2010年4月に東北大の電子ビームを用い、144本の結晶からなる小型カロリメータの性能試験を行った。6月からは本番実験用のカロリメータの建設に入り、2011年2月に2732本全ての結晶を積み終えた。また、光電子増倍管の磁気シールドの巻き直しや、高電圧装置の製造もほぼ全て終え、3月半ばにはそれらの取り付けも終わる。 ・データ収集システムのうち、波形記録装置は米国での大量生産をほぼ終え、日本に送られてきたものから順次実装している。初期の物に見つかった問題は解決し、修正も行った。 ・また、2010年10月,11月にはK_Lビームを出し、それまでに積み終えていた6割の結晶のうち約1200本からの信号を波形記録装置を用いて読みだした。その結果、カロリメータが全体として機能していることを確認し、電子やガンマ線による性能の評価を行った。さらにK_L→3π^0崩壊事象を集めてK_Lの数が、実験のプロポーザルで推定した数の約23倍あることを確認した。 ・崩壊領域の上流に置くガンマ線検出器の基本設計をほぼ終え、用いるCsI結晶の選定、構造の検討などを行った。また、ビーム中に置くガンマ線検出器の性能を10,11月のビームを用いて評価した。 (研究業績のうち、2011年春の物理学会は中止されたが、本年次大会での発表は成立したものとみなされた。)
|