計画研究
本年度は主に広視野CCDカメラHSCの設計と要素開発を進めた。補正光学系についてはキャノンと共同でその設計を進め、仕様を満たす光学系の設計を得た。また、補正光学系の機械設計を開始し、重量や自重によるたわみなどの検討も進めた。その結果、機械的性能についても要求仕様を満たす設計があることがほぼ明確になった。CCDカメラからの読み出しエレクトロニクスについては、特にデジタルデータの処理システムを開発し、試作機を製作して基本動作を確認した。試作機にはField Progrmmable Gate Arrays(FPGA)を採用したほか、大容量メモリの搭載、ギガビット・イーサネットによる高速データ転送などの特徴を持たせた。試作機においてギガビット速度のテータ転送を確認した。CCDカメラから送り出される大量の画像データ.(一晩当たり300GB以上)を解析するソフトウェアの開発も進あている。本年度は現在すばる観測所で使用されている解析ソフトウェアをHSCデータ解析ソフトウェアフレームワーク(ミドルウェアとも呼ばれる)に実装した。このフレームワークでは必要なパラメータをデータベース化しユーザーインターフェースを通じアクセスできるようになっているだけでなく、画像のサムネール及び画像詳細解析用ソフトウエアとの連携もできるようになっている。本年度購入したテスト用サーバーにミドルウェアをインストールし、基本的な性能を確認した。さらに、昨年同様、プリンストン大学をはじめとする国外機関との国際協力を推進し、重力レンズの解析プログラムの開発やサーベイ計画の検討を進めた。平成20年3月に研究会を開催し領域全体の進捗を確認した。
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