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2009 年度 実績報告書

重力レンズ効果を用いたダークエネルギーの研究

計画研究

研究領域広視野深宇宙探査によるダークエネルギーの研究
研究課題/領域番号 18072002
研究機関東京大学

研究代表者

相原 博昭  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60167773)

キーワードダークエネルギー / ダークマター / 重力レンズ / すばる望遠鏡 / 観測天文学
研究概要

本年度は、超広視野CCDカメラHyper Suprime Cam(HSC)の読み出し回路(特にデジタル部分)とデータ解析用ソフトウェアの開発、CCD試験、補正光学系製作を進めた。具体的には、以下のとおりである。
宇宙論的弱重力レンズ効果を測定する際には、測定の系統誤差を押さえ込む必要がある。この系統誤差の要因はCCDのピクセルの特性やノイズ、大気揺らぎ、測定機器の位置決め誤差などにより発生する、重力レンズ効果以外の2次的ノイズ(像の広がり、歪み)である。この2次的ノイズを直交基底で展開することにより、従来よりも数学的により精密に定量化することを試みた。そして、この星の測定を行うアルゴリズムと、星の測定結果を用いて銀河像の2次的ノイズを補正するアルゴリズムを計算機上に実装した。そして、銀河像に弱重力レンズ効果と2次的ノイズを付加したシミュレーションデータを作成し、これに新しく開発した解析手法を適用して得られたシグナルと真の値を比較することにより、測定精度・計算速度などの測定手法の改善を行った。また、1ショットあたり、2ギガバイトにのぼる大量のイメージングデータを解析するためのプログラム(pipelineと呼ばれる)を高エネルギー実験Belle IIで使われるソフトウェアを応用して開発した。さらに、本研究室が開発したCCDカメラ用の後段読み出し回路を前段回路と接続し、性能試験を行った。
さらに、昨年同様、プリンストン大学をはじめとする国外機関との国際協力を推進し、重力レンズの解析プログラムの開発やサーベイ計画の検討を進めた。平成22年3月に研究会を開催し領域全体の進捗を確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Hyper Suprime-Cam とBelle II実験の共用データ解析フレームワークの開発II2010

    • 著者名/発表者名
      峯尾聡吾
    • 学会等名
      日本物理学会第65回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20100320-20100323
  • [学会発表] Distributed parallel processing analysis framework for Belle II and Hyper Suprime-Cam2010

    • 著者名/発表者名
      S. Mineo
    • 学会等名
      3th International Workshop on Advanced Computing and Analysis Techniques in Physics Research
    • 発表場所
      Jaipur, India
    • 年月日
      2010-02-25
  • [学会発表] Hyper Suprime-Cam と Belle II実験の共用データ解析フレームワークの開発2009

    • 著者名/発表者名
      峯尾聡吾
    • 学会等名
      日本物理学会2009年秋季大会
    • 発表場所
      甲南大学
    • 年月日
      20090925-20090928
  • [学会発表] Subaru Dark Energy Survey-Hyper Suprime-Cam(HSC)project-2009

    • 著者名/発表者名
      H.Aihara
    • 学会等名
      IPMU international conference Dark Energy
    • 発表場所
      Kashiwa, Chiba
    • 年月日
      2009-06-29
  • [備考]

    • URL

      http://hep.phys.s.u-tokyo.ac.jp/publish/theses/theses.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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