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2007 年度 実績報告書

原虫感染における含硫アミノ酸代謝の役割

計画研究

研究領域感染現象のマトリックス
研究課題/領域番号 18073001
研究機関群馬大学

研究代表者

野崎 智義  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60198588)

研究分担者 VAHAB Ali  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20400757)
津久井 久美子  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00420092)
キーワード含硫アミノ酸 / 寄生 / 代謝 / 感染 / 病原機構 / メタボローム
研究概要

含硫アミノ酸代謝はすべての生物に普遍的に存在し、その代謝中間体は多くの生物反応に必須である。含本研究は、腸管寄生性原虫である赤痢アメーバの感染における含硫アミノ酸代謝の調節機構とその生理機能の解明を目的とする。具体的には、原虫に特異的に存在している含硫アミノ酸代謝経路(硫黄同化的システイン生合成、セリン代謝、含硫アミノ酸分解経路)が寄生と環境変化に応答してどのように機能しているかを、遺伝子の転写調節、タンパク質発現、代謝中間産物の解析を統合したアプローチにより明らかにする。これまでに同定された含硫アミノ酸代謝酵素活性を変化させる様々な条件(セリンおよびメチオニン負荷)により生じる遺伝子発現の変化をDNAマイクロアレイを用いて明らかにした。これによリメチオニン、セリン、システインの付加によって増減する遺伝子群が特定された。特にシステイン負荷におり多くの遺伝子が増減した。これらの中には多くの機能未知タンパク質が含まれていたが、同時に病原性の違いと相関するAlfA2遺伝子が含まれていた。更に、原虫の抽出液から約150の代謝中間体をキャピラリー電気泳動法と質量分析計により、網羅的に、各含硫アミノ酸ならびに含硫アミノ酸の代謝に関与する中間代謝物を再現性よく定量する系を確立した。また各代謝経路の各酵素のもつ代謝経路におけるそれぞれの役割を解明するために、含硫アミノ酸分解に重要な働きをするメチオニンガンマリアーゼと、硫黄同化的システイン合成において重要なセリンアセチル転移酵素の過剰発現体を作製した。今後これらの形質転換体を用いたメタボローム解析の準備が整った。また、メチオニンガンマリアーゼの反応機構が確立されるとともに、プロドラッグトリフルオロメチオニンの作用機序が証明された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Kinetic characterization of methionine gamma-lyases from the enteric protozoan parasite Entamoeba histolytica against physiological substrates and trifluoromethionine, a promising lead compound against amoebiasis.2008

    • 著者名/発表者名
      Sato, D., Yamagata, W., Harada, S., and Nozaki, T.
    • 雑誌名

      FEBS J. 275

      ページ: 548-560

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Current therapeutics, their problems, and sulfur-containing amino acid metabolism as a novel target against infections by "amitochondriate" protozoan parasites.2007

    • 著者名/発表者名
      Ali. V. and Nozaki, T.
    • 雑誌名

      Clin. Microbiol. Rev. 20

      ページ: 164-187

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structre and content of the Entamoeba histolytica genome.2007

    • 著者名/発表者名
      Clark, C. G., Cecilia, U., Alsmark, M., Hofer, M., Saito-Nakano, Y., Ali, V., Marion, S., Weber, C., Mukherjee, C., Bruchhaus, I., Tannich, E., Leippe, M., Sicheritz-Ponten, T., Foster, P. G., Samuelson, J., Noel, C. J., Hirt, R. P., Embley, T. M., Glchrist, C.A., Mann, B. J., Singh, U., Ackers, J. P., Bhattacharya, S., Bhattacharya, A., Lohia. A., Guillen, N., Duchene, M., Nozaki, T., and Hall, N.
    • 雑誌名

      Adv. Parasitol. 65

      ページ: 51-190

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://parasite.dept.med.gunma-u.ac.jp/Enozaki_lab.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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