計画研究
特定領域研究
(1) 赤痢菌の新たな感染システムの解明赤痢菌が腸上皮細胞へ感染すると、激しい炎症応答が起こり粘膜固有層へ炎症性細胞が浸潤し、最終的に腸粘膜バリアーの破壊を伴う血性下痢(赤痢)が惹起される。赤痢菌は、腸管上皮への感染・定着に必要な細胞諸機能を宿主細胞から獲得すると同時に、自然界と腸管を巡る様々な環境にも適応し生存する能力も備えている。赤痢菌は感染を通じてIII型分泌装置から多数の(50以上)エフェクターを分泌し、それらは感染の成立に重要な役割を果たしていることが示されてきたが、未だ多くのエフェクターの役割が不明である。そこで本研究では、菌の腸管感染初期におけるエフェクター(IpaB, IpgB1, IpgB2,)の役割の解明を通じて、本菌の粘膜感染初期の基本感染戦略を解明することを目的とした。(2) 腸炎ビブリオの新たな感染システムの解明腸炎ビブリオは腸管で増殖して溶血性耐熱毒素を分泌すると同時に、III分泌装置より多数のエフェクターを分泌して粘膜上皮を障害し下痢を惹起する。そこで腸炎ビブリオに新たに見出されたIII型分泌装置(T3SS)が分泌するエフェクターの機能と宿主細胞への作用を解析し、菌の病原性発現へ果たす役割を明らかにすることを通じて、本菌の新たな感染戦略を解明することを目的とした。
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