計画研究
特定領域研究
感染現象は、単純には微生物が宿主に侵入して増殖することとしてとらえられるが、その成立、維持、進展は、微生物の多彩な病原性因子と多様な宿主防御機構(自然免疫、獲得免疫)相互の力関係によって規定される極めて複雑な事象である。病原細菌の中には、タンパク毒素など強力な病原因子を産生して宿主の細胞や臓器を傷害するものも多いが、本特定研究「感染のマトリックス」B03項目で対象とする細胞内寄生菌は、宿主感染防御機構の中心となる食細胞の細胞内殺菌を免れて増殖し、その結果病原性を発揮する。そこで本研究では、とくに細胞内寄生性を示すリステリア(Listeria monocytogenes)と抗酸菌の代表である結核菌(Mycobacteriumtuberculosis)およびMycobacterium bovisBCGをとりあげ、それらの菌が宿主細胞殊にマクロファージ系細胞内で如何に細胞内殺菌を回避して生存・増殖することが可能であり、またその結果宿主にどのような分子応答を惹起するかを分子細菌学的観点と感染防御免疫学的観点の双方から解明することが目的である。
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