計画研究
特定領域研究
マラリア原虫の増殖と病原性は寄生体-宿主相互作用によって決定される。宿主免疫系は原虫の増殖を抑制するが、逆に原虫は自らの抗原性を遺伝子多型や多重族遺伝子群の発現制御により変化させることで、宿主からの免疫応答を回避していると考えられている。本研究の目的は増殖と病原性に関わるマラリア原虫の遺伝的な多様性の分子基盤を明らかにすることであり、5 年の研究期間内に以下のことを行う。1 . SERA をはじめとする原虫表面蛋白質の多くは激しい遺伝子多型を示すことから、遺伝子多型の特異性を解明らかにする。 2 . 我々は三日熱マラリア患者から予想を遥かに超える多重感染(平均5種類の対立遺伝子が共存)を発見した。この多重感染を維持する分子機構を明らかにする。3 .我々はSE36 マラリアワクチンの臨床開発を行っている。SE36 は熱帯熱マラリア原虫のSERA 多重属遺伝子群に属するSERA5 遺伝子を用いた組換え蛋白質であるが、SERA5は免疫原性が他のSERA 遺伝子に比べ極めて低いため宿主は自然感染により抗体陽性となることが稀である。この現象の分子基盤を明らかにする。
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Mol Biochem Parasitol. 156
ページ: 74-79
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ページ: 353-358
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