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2007 年度 実績報告書

ATP合成酵素の回転モーター制御の分子機構

計画研究

研究領域膜超分子モーターの革新的ナノサイエンス
研究課題/領域番号 18074002
研究機関東京工業大学

研究代表者

久堀 徹  東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (40181094)

研究分担者 紺野 宏記  東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (80419267)
山田 康之  立教大学, 理学部, 講師 (80386507)
八木 宏昌  大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (70332749)
キーワードATP合成酵素 / 回転制御 / 回転阻害 / γサブユニット / εサブユニット / レドックス制御 / テントキシン
研究概要

植物型ATP合成酵素のγサブユニットの酸化還元制御による回転調節機構の詳細を明らかにするために、シアノ、バクテリアATP合成酵素に変異導入し、回転と停止の詳細(特に停止位置の解明)を一分子レベルで明らかにすること、および磁気ピンセットを用いて停止のからの回復について解析した。また、植物のATP合成酵素に特異的に働くテントキシンによる阻害と活性促進についても、一分子レベルで詳細な解析を行い、酵素のどのような変化が活性変化に影響するのかを明らかにした
細菌型ATP合成酵素を用いた回転1分子観察実験では、阻害状態がはっきりと見られなかった。一方、生化学的な解析から、細菌型である好熱菌ATP合成酵素では、阻害型から活性型への転換が起こると、構造変化を起こしたεサブユニットへATPの結合が起こり、これにより阻害型への再転換が起こりにくくなっている事が明らかになった。このことが、植物型と比較して細菌型ではεサブユニットの阻害効果が弱い事の一因と考えられる。この知見をふまえ、細菌型ATP合成酵素の阻害状態をより詳細に解析するために、ATP結合能を持たず、阻害効果の強い変異体εサブユニットを用いた回転1分子解析に着手した。
植物型および細菌型のεサブユニットの機能の違いを明らかにするため、シアノバクテリア由来のεサブユニットおよびその一部を植物型にしたものについて、NMRによる溶液構造の解析を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Role of the ε subunit of Thermophilic F_1-ATPase as a Sensor for ATP2007

    • 著者名/発表者名
      Kato S., et. al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 282

      ページ: 37618-37623

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulation of the chloroplast type F1-ATPase by tentoxin2008

    • 著者名/発表者名
      久堀 徹
    • 学会等名
      日本植物生理学会第49回年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-03-21
  • [学会発表] Thermosynechococcus elongates BP-1のF_1-ATPaseにおけるγ-εサブユニット間の相互作用2007

    • 著者名/発表者名
      紺野宏記
    • 学会等名
      日本生体エネルギー研究会 第33回討論会
    • 発表場所
      山口大学 吉田キャンパス
    • 年月日
      20071115-17
  • [学会発表] Regulation of Cyanobacterial F_1-ATPase rotation2007

    • 著者名/発表者名
      紺野宏記
    • 学会等名
      Gordon Research Conference (Molecular & Cellular Bioenergetics)
    • 発表場所
      Proctor Academy, U.S.A.
    • 年月日
      20070616-25
  • [学会発表] Regulation of the chloroplast F1ATPase by the phytotoxin. Molecular causes of inhibiton and reactivation revealed on single molecule level.2007

    • 著者名/発表者名
      Erik Meiss
    • 学会等名
      BMB2007(日本生化学会・分子生物学会合同大会)
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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