研究代表者の林と分担者の池口は、分子シミュレーションの手法を用い、可逆的回転分子モーターであるF1-ATP合成酵素の化学-力学エネルギー変換機構を原子・電子レベルから解明することを目指す。サブユニット回転に伴うタンパク質の大域的構造変化から電子レベルの基質化学反応までの広い現象間の相関を考慮する最先端分子シミュレーション技術を駆使し、回転に伴う立体構造化、及びATP合成・加水分解反応過程を原子・電子レベルから明らかにする。また本領域内の一分子測定・生化学実験グループとのフィードバックループの形成し、一分子操作実験での回転計測と、原子・電子レベルでのタンパク質立体構造変化の直接的な対応を目指す。
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