植物の生殖過程を通じた遺伝子発現プロファイリング

2010 年度 研究成果報告書

• 研究領域: 植物の生殖におけるゲノム障壁成果分析
• 研究課題/領域番号: 18075012
• 研究種目: 特定領域研究
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 生物系
• 研究機関: 国立遺伝学研究所
• 研究代表者: 倉田 のり 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (90178088)
• 研究分担者: 渡辺 正夫 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90240522) ; 堤 伸浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00202185) ; 伊藤 幸博 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (70280576) ; 鳥山 欽哉 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20183882) ; 松岡 信 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (00270992) ; 服部 束穂 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (10164865) ; 木下 哲 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (60342630)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2010
• キーワード: 植物生殖 / 発現解析 / マイクロアレイ

研究概要

生殖過程全体におけるイネ全遺伝子の発現解析を行い、発達ステージおよび組織特異的な発現パターンを示す遺伝子を多数見出した。これらの遺伝子は、イネの生殖細胞(花粉・卵)の発達過程や受粉・受精過程、および胚発生初期において重要な機能を担っているものと考えられる。また微小組織中の特定の細胞群を取り出し、その中での遺伝子発現を定量する手法を確立した。この手法を用いてイネの発達中の花粉および卵における遺伝子発現パターンを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Fatty acid elongase is required for shoot development in rice. (2011)
  • 著者名/発表者名: Ito Y, Kurata N(8番目), 他6名
  • 雑誌名: Plant J. 66 ページ: 680-688
  • 査読あり
• [雑誌論文] OryzaExpress : an integrated database of gene expression networks and omics annotations in rice. (2011)
  • 著者名/発表者名: Hamada K, Watanabe M(17番目), Matsuoka M(18番目), Kurata N(19番目), 他16名
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol. 52 ページ: 220-229
  • 査読あり
• [雑誌論文] Rice interspecies hybrids show precocious or delayed developmental transitions in the endosperm without change to the rate of syncytial nuclear division. (2011)
  • 著者名/発表者名: Ishikawa R, Kurata N(5番目), Kinoshita T(6番目), 他3名
  • 雑誌名: Plant J. 65 ページ: 798-806
  • 査読あり
• [雑誌論文] Distinct gene expression profiles in egg and synergid cells of rice as revealed by cell type-specific microarrays. (2011)
  • 著者名/発表者名: Ohnishi T, Kurata N(9番目), Tsutsumi N(10番目), 他7名
  • 雑誌名: Plant Physiol. 155 ページ: 881-891
  • 査読あり
• [雑誌論文] Rice expression atlas in reproductive development. (2010)
  • 著者名/発表者名: Fujita M, Tsutsumi N(17番目), Kurata N(18番目), 他15名
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol. 51 ページ: 2060-2081
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cytoplasmic-nuclear genomic barriers in rice pollen development revealed by comparison of global gene expression profiles among five independent cytoplasmic male sterile lines. (2010)
  • 著者名/発表者名: Fujii S, Kurata N(7番目), Toriyama K(8番目), 他5名
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol. 51 ページ: 610-620
  • 査読あり
• [雑誌論文] Various spatiotemporal expression profiles of anther-expressed genes in rice. (2008)
  • 著者名/発表者名: Hobo T, Tsutsumi N(18番目), Kurata N(20番目), Watanabe M(21番目), Matsuoka M(22番目), 他17名
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol. 49 ページ: 1417-1428
  • 査読あり
• [雑誌論文] Separated transcriptomes of male gametophyte and tapetum in rice : validity of a laser microdissection (LM) microarray. (2008)
  • 著者名/発表者名: Suwabe K, Tsutsumi N(15番目), Kurata N(16番目), Watanabe M(18番目), 他14名
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol. 49 ページ: 1407-1416
  • 査読あり
• [学会発表] Analysis of molecular mechanism of self-incompatibility in the Brassicaceae (2010)
  • 著者名/発表者名: Xintian Lao
  • 学会等名: 第51回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 20100318-20100319
• [学会発表] アブラナ科植物の受粉時におけるアクアポリンの役割 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川宣仁
  • 学会等名: 第51回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 20100318-20100319
• [学会発表] イネの遺伝子発現ネットワーク構築 (2010)
  • 著者名/発表者名: 濱田和輝
  • 学会等名: 第51回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 20100318-20100319
• [学会発表] Gene expression network analysis from large-scale microarray data in rice. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hamada k
  • 学会等名: BMB2010(第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会 合同大会)
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2010-12-10
• [学会発表] OryzaExpress:イネの遺伝子発現ネットワーク解析とデータベース構築 (2010)
  • 著者名/発表者名: 濱田和輝
  • 学会等名: 日本育種学会第118回講演会
  • 発表場所: 秋田県立大学
  • 年月日: 2010-09-24
• [学会発表] イネ雌性配偶体構成細胞における遺伝子発現プロファイリング (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋秀樹
  • 学会等名: イネ遺伝学・分子生物学ワークショップ2010
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 2010-07-03
• [学会発表] イネ雌性配偶体構成細胞における遺伝子発現プロファイリング (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋秀樹
  • 学会等名: 第51回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 2010-03-20
• [学会発表] Cytoplasmic-nuclear genomic barriers in pollen development revealed by comparison of global gene expression profiles among five independent cytoplasmic male sterile lines of rice. (2010)
  • 著者名/発表者名: Fujii S
  • 学会等名: International Symposium of Cell-Cell Communication in Plant Reproduction : from pollination to fertilization
  • 発表場所: 奈良県新公会堂
  • 年月日: 2010-03-11
• [学会発表] イネ全生殖過程における遺伝子発現解析を用いた多様な因子の捕捉 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田雅丈
  • 学会等名: 日本育種学会第115回講演会
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 20090327-20090328
• [学会発表] Hwc1, Hwc2 によって生じるイネ雑種弱勢における細胞死 (2009)
  • 著者名/発表者名: 沖山友哉
  • 学会等名: 日本育種学会第115回講演会
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 20090327-20090328
• [学会発表] イネの雄性配偶子とタペータム細胞でのトランスクリプトーム解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 保浦徳昇
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 20090321-20090324
• [学会発表] イネ全生殖過程における遺伝子発現解析を用いた多様な因子の捕捉 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田雅丈
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] イネの大規模な遺伝子発現データに基づく発現制御ネットワーク構築 (2009)
  • 著者名/発表者名: 濱田和輝
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] イネのPIN 遺伝子の同定と発現解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 伊藤幸博
  • 学会等名: 日本育種学会第114回講演会
  • 発表場所: 滋賀県立大学
  • 年月日: 20081011-20081012
• [学会発表] Affymetrix マイクロアレイプローブ再定義とイネ生殖過程の遺伝子発現解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田雅丈
  • 学会等名: 日本育種学会第113回講演会
  • 発表場所: 明治大学
  • 年月日: 2008-03-28
• [学会発表] イネ卵細胞の遺伝子発現プロファイリング (2008)
  • 著者名/発表者名: 大西孝幸
  • 学会等名: 日本育種学会第113回講演会
  • 発表場所: 明治大学
  • 年月日: 2008-03-28
• [学会発表] OryzaExpress : イネのゲノム・アノテーションとオミックス統合データベース (2008)
  • 著者名/発表者名: 矢野健太郎
  • 学会等名: 日本育種学会第113回講演会
  • 発表場所: 明治大学
  • 年月日: 2008-03-28
• [学会発表] BT型細胞質雄性不稔イネの花粉発達に関与する核遺伝子の発現解析 (2007)
  • 著者名/発表者名: 板橋悦子
  • 学会等名: 日本育種学会第112回講演会
  • 発表場所: 山形大学
  • 年月日: 2007-09-23
• [学会発表] イネの生殖過程を通じた遺伝子発現プロファイリング (2007)
  • 著者名/発表者名: 藤田雅丈
  • 学会等名: 日本遺伝学会第79回大会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2007-09-20
• [図書] Self-incompatibility in Flowering Plants. Evolution, Diversity, and Mechanisms (2008)
  • 著者名/発表者名: Watanabe M, Suzuki G, Takayama S
  • 総ページ数: 151-172
  • 出版者: Springer-verlag Berlin Heiderberg
• [備考] イネ生殖ステージの遺伝子発現プロファイルデータベース:OryzaExpress
  • URL: http://gbarrier.lab.nig.ac.jp/oryza_express/
• [備考] 震災の影響により利用できなくなったため、下記へ移動
  • URL: http://bioinf.mind.meiji.ac.jp/OryzaExpress/