オートファジーによる選択的細胞内分解のメカニズム

2008 年度 自己評価報告書

• 研究領域: タンパク質分解による細胞・個体機能の制御
• 研究課題/領域番号: 18076002
• 研究種目: 特定領域研究
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 生物系
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 阪井 康能 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60202082)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2010
• キーワード: オートファジー / ペルオキシソーム / 液胞 / ペキソファジー / 酵母

研究概要

オートファジーには特定のタンパク質やオルガネラを標的とする選択的な経路がある。この選択的オートファジーは細胞内構成分子のリサイクリングだけでなく、細胞外環境変化への適応機構として生理的な重要性を有していると考えられている。
本研究では選択的オートファジー経路を支える分子機構を明らかにすること、その高次生理機能を明らかにすることを目的としている。特に、炭素源代謝に重要な役割を持つオルガネラ、ペルオキシソームの形成・分解に関与するオートファジーの分子機構・生理機能の解明を酵母・植物病原性カビを対象にして行う。

研究成果

• [雑誌論文] Atg26-mediated pexophagy is required for host invasion by the plant pathogenic fungus Colletotrichum orbiculare. (2009)
  • 著者名/発表者名: Asakura M., Ninomiya S., Sugimoto M., Oku M., Yamashita SI., Okuno T., Sakai Y., and Y. Takano
  • 雑誌名: Plant Cell in press
  • 査読あり
• [雑誌論文] autophagic degradation of peroxisomes. (2006)
  • 著者名/発表者名: Sakai Y., Oku M., van der Klei I. J., and Kiel J. A. K. W., Pexophagy
  • 雑誌名: Biochim. Biophys. Acta 1763 ページ: 1767-1775
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of Vac8 in formation of the vacuolar sequestering membrane during micropexophagy (2006)
  • 著者名/発表者名: Oku M., Hattori, T., Ano Y., Yamashita SI., and Sakai Y.
  • 雑誌名: Autophagy 2 ページ: 272-279
  • 査読あり
• [学会発表] Autophagy at the lag phase of methylotrophic growth in Pichia pastoris. (2008)
  • 著者名/発表者名: Sakai Y.
  • 学会等名: The international Congress on Yeasts, Session "Organelles and Autophagy"
  • 発表場所: Kyiv, Ukraine
  • 年月日: 20080811-15
• [学会発表] Roles of Atg26 in Methanol-Induced Autophagy and Plant Pathogenicity (2007)
  • 著者名/発表者名: Sakai Y.
  • 学会等名: Keystone Symposia 'Autophagy in Health and Disease'
  • 発表場所: Monterey, California, USA
  • 年月日: 20070415-19
• [備考] 今年度に主催する国際学会「第5回オートファジーに関する国際会議」についてのホームページ
  • URL: http://www.isa5.kais.kyoto-u.ac.jp/