計画研究
京都大学・杤尾p62 UBAの結晶構造を決定した。UBAは通常単量体であるが、p62 UBAは結晶中で二量体を形成していた。また、p62 UBAとユビキチンの相互作用をNMR滴定実験にて検討した結果、UBAダイマーは一度モノマーに解離し、モノマーのUBAがユビキチンと結合することを明らかにした。また、ポリュビキン鎖と相互作用が知られるRAP80のタンデムUIMの発現コンストラクトを作成し、タンパク質の調製を行なった。この試料とK63リンクのジュビキチンとの複合体をゲル濾過で大量調製することに成功した。複合体の結晶化条件のスクリーニングを開始した。同試料のPRE(Paramagnetic relaxation enhancement)-NMR測定を行ない、一方のUIMがジュビキチンの片方のユビキチンにのみ結合していることを明らかにした。理化学研究所(前任地・名古屋市立大学)・山口、名古屋市立大学・栗本ペプチド:N-グリカナーゼ(PNGase)について、NMR解析および糖鎖との相互作用解析を行った。その結果、PNGaseのPUBドメインはhHR23のUb1ドメインと相互作用することを見出した。NMR解析より明らかとなった相互作用部位はp97のC末領域との結合部位とは異なることから、PUBドメインはp97のC末領域およびhHR23-Ub1と同時に相互作用することが示唆された。この他、糖鎖ライブラリーを利用してPNGaseのレクチンドメインと糖鎖との相互作用解析を行い、その糖鎖認識特異性を明らかとした。北海道大学・野田(旧姓・鈴木)Atg12-Atg5結合体がAtg8系において新規E3様の役割を担っていることを、in vitroの再構成系を用いて酵母および植物の両方について明らかにした.また酵母Atg12-Atg5結合体についてはAtg16との複合体を調製、結晶化し、その立体構造をX線結晶構造解析で明らかにした.Atg12はC末端グリシンを介したイソペプチド結合以外に、保存された疎水性面を介してAtg5と相互作用しており、三者複合体は安定でコンパクトな構造を取っていることが明らかとなった.
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